研究課題/領域番号 |
12460122
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用動物科学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
酒井 仙吉 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80114487)
|
研究分担者 |
青木 不学 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (20175160)
今川 和彦 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00291956)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
16,200千円 (直接経費: 16,200千円)
2001年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
2000年度: 10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
|
キーワード | 老化と乳腺 / 老化とポリA / 老化と乳腺機能 / mRNAと半減期 / カゼインmRNA / mRNAの半減期 / 泌乳曲線 / マウス乳腺 / 泌乳の調節機構 / mRNAのポリA / 転写後調節 |
研究概要 |
マウスの乳腺では、分娩の直前からミルクの合成が始まり、合成量は徐々に増加し12〜13日に最大になる、以後急速に減少し18日頃に停止する。この間で細胞分裂は起こらないため、泌乳量は乳腺細胞の機能の活性を反映する。この実験系を用いてカゼインmRNAの安定性と老化に関する研究を行った。 実験には妊娠13日(妊娠中期)から泌乳17日(泌乳末期)までの様々な時期のマウスを用いた。RNAを抽入し、ノーザンブロットによりカゼインmRNAを可視化した。RNAはオリゴdTの存在・非存在下で反応させ、RNase HでポリAを消化し、その差からポリAの長さを決定した。また、6時間乳腺をmRNA合成阻害剤を加えて培養し、mRNAの消失速度から半減期を測定した。βとγカゼインmRNAについて調べた。 妊娠中ではポリAの長さは約50塩基であったが、カゼインの合成が始まると約100塩基となり、泌乳中期でほぼこの長さが保たれていたが、泌乳15日あるいは18日では約60塩基と短くなった。ポリAの長さは転写の段階で決まり、ポリAポリメラーゼ活性と平行して変化した。一方、カゼインmRNAの半減期においても同様な変化が見られた。βカゼインmRNAの半減期は、妊娠中約10時間であったが、妊娠18日では17時間、泌乳1日では19時間と安定となった。しかし泌乳18日では約5時間と不安定になった。 mRNAの安定性はポリAの長さと関係することを明らかにした。ポリAの長さは核の中で起こる転写の段階で決まり、乳腺の活性化と老化との関係を明らかにした。
|