研究課題/領域番号 |
12460131
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小野寺 節 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (90012781)
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研究分担者 |
佐伯 圭一 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (10311630)
松本 芳嗣 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00173922)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
2001年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2000年度: 9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
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キーワード | プリオン / プリオン蛋白 / スクレイピー / Cu / Zn SOD / マウス / Doppel / ノックアウト / 神経変性 / Dopple / ドッペル / ノックアウトマウス / 狂牛病 / 牛海綿状脳症 / 遺伝子導入 / 免疫組織化学 |
研究概要 |
プリオン病で見られる神経変性の原因については、正常型プリオン蛋白が病原型に変換され、正常型プリオン蛋白の機能が失われるloss of functionによるものとする考え方がある。実際、マウススクレイピー感染の末期においては、正常プリオン蛋白の脳内分布量が1/10以下になる事が観察される。一方病原性プリオン蛋白によるgain of functionとする考え方も存在する。正常型プリオン蛋白のloss of functionについては、プリオン蛋白欠損マウスにおいて記憶や学習の異常、活動性日内周期異常や睡眠周期異常、あるいは小脳Purkinje細胞や脊髄の変性などが報告されている。我々は、これらのプリオン遺伝子欠損マウスにおいては活性酸素分解酵素(SOD)の活性が欠損する事を明らかにし、これが様々な免疫疾患・神経疾患の原因とする可能性を2001年の日本分子生物学会に報告した。つまり正常プリオン蛋白質はCuのtransporterであり、PrPCに結合した形でCuが細胞内に輸送される。その結果、細胞内のCu/Zn SODが活性化され、細胞内活性酸素が除去される。実際にプリオン遺伝子ノックアウトマウス及び、ノックアウト細胞株ではSOD活性が40%に低下していた。また、Prnd遺伝子にコードされるDoppel蛋白質は毒性を持ち、活性酸素による細胞破壊や細胞死を増幅していると我々は予想しているが、今後の研究が必要である。
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