研究課題/領域番号 |
12470002
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 真 福井医科大学, 医学部, 教授 (10222019)
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研究分担者 |
八木 秀司 福井医科大学, 医学部, 助手 (10303372)
永野 隆 福井医科大学, 医学部, 助教授 (70272854)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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キーワード | アクチン / 細胞骨格 / 細胞移動 / 葉状仮足 / ラメリポディア / 繊維状アクチン / フィラミン / アクチン結合蛋白 / アクチン繊維 / 転移 / 移動 / lamellipodia |
研究概要 |
葉状仮足はアクティブにその形態を変化させ、組織形成やがん細胞の転移などの様々な局面においてみられる細胞移動に本質的な役割を担い、その形態はフィラミンをはじめとする様々なアクチン結合蛋白によりコントロールされている。我々は、細胞の繊維状アクチンの動態制御に関わり、葉状仮足の形成を大きく変化させる新規分子S-FILIPとL-FILIPをラットにて同定・クローニングした。なおL-FILIPはS-FILIPに加えN端側に247アミノ酸が加わった分子であった。そして両FILIPは、繊維状アクチン結合分子であるフィラミンA(フィラミン1)に両者に共通のC端側で結合し、その結果フィラミンAの分解を促進した。そのため細胞内の繊維状アクチンが低形成となり、葉状仮足の形成低下、更には細胞移動度の低下が生じることを観察した。尚、同時にFILIPの葉状仮足の形成能に及ぼす作用をwound healig assayにて定量化した所、両FILIPはその形成能を大きく低下させることが明らかとなった。 更にFILIPの結合によりフィラミンAが分解される過程にカルシウム依存性蛋白分解酵素カルパインが関わることを明らかとした。カルパイン阻害剤であるカルペプチン及び細胞内カルシウムのキレートにより、FILIPによるフィラミンの分解が阻害された。一方、いわゆるプロテアソームの阻害剤によっては、この分解は影響を受けず、さらには、エンドゾーム系のマーカー分子であるEEA1やLAMP-1とフィラミンおよびFILIPは共存しないことを併せて確認した。 上記の結果に加えて、FILIPの活性調節に関わる分子(FILIP結合分子)を、yeast two hybrid法にて探索・検討した。細胞周期関連分子、分化関連分子を結合分子の候補として取得すると共に、FILIPのノックアウトマウスを作製した。
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