研究課題/領域番号 |
12470004
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 獨協医科大学 (2001) 熊本大学 (2000) |
研究代表者 |
松野 健二郎 獨協医科大学, 医学部, 教授 (20094047)
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研究分担者 |
末松 誠 慶応大学, 医学部, 教授 (00206385)
江崎 太一 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (10128259)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
2001年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2000年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | 肝臓 / 肝リンパ / 樹状細胞 / 樹状前駆細胞 / 生体内移動 / 肝類洞 / クッパー細胞 / レクチン |
研究概要 |
1.肝間質性樹状細胞の動態:定常状態では2〜3週間で肝臓を去り、肝リンパから肝所属リンパ節へ遊走し、T細胞領域に集積する(発表論文1番目)。 2.前駆細胞の肝内リクルートの解析:ラット前駆細胞はラテックスを静注後12時間で肝臓に集積する(発表論文2番目)。また、マウスで細菌(P. acnes死菌)投与によっても数時間で血中に前駆細胞が多数出現し、肝臓に集積する(発表論文4、8番目)。 3.生体肝における樹状細胞の類洞・リンパ転位経路の解明:ホストラットに静脈投与後、樹状細胞はすぐに肝臓内の門脈終枝領域に出現し、小葉辺縁部の類洞内でクッパー細胞と結合・集積し、その後類洞血管外に出る(発表論文2番目および発表図書)。 4.クツパー細胞との相互作用の解析:ラットの樹状細胞および、前駆細胞がin vivoおよびin vitroで、クッパー細胞にN-acetylgalactosamine (GalNAc)レクチンとGa1NAc/galactose特異的糖鎖を介して選択的に結合する(発表論文2、3番目)。 5.肝内祖樹状細胞:幼弱な樹状細胞が、異系ラット肝移植後にホストの全身のリンパ組織に遊走し、上記のロゼットを形成する(投稿準備中)。 6.肝樹状細胞のリンパ組織における抗原提示:異系ラットに静脈内樹状細胞投与または、心移植をおこなうと、ドナー由来樹状細胞は肝リンパ節でDNA合成を開始したホストのT細胞(Tリンパ芽球)とクラスター(ロゼット)を形成し、このロゼットのなかでホストの免疫応答(T細胞増殖性応答)が始まった(発表論文5、6番目)。本研究から、肝の樹状細胞システムは機動性と免疫系との綿密な連関を持っており、血行性の抗原に対する全身性防御に与ることが明らかになった。
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