研究課題/領域番号 |
12470007
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野間 昭典 京都大学, 医学研究科, 教授 (00132738)
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研究分担者 |
光家 保 京都大学, 医学研究科, 助教授 (40174065)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
2002年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2001年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2000年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | 心筋細胞 / 収縮 / 筋節長 / 階段現象 / 心筋 / Caバッファー / 筋小胞体 / 筋節 / 心室筋細胞 |
研究概要 |
モルモットとラット心臓から単離した心室筋細胞を用いて、膜電位固定下に筋節長の短縮を測定した。各筋節長を2msec毎に連続記録すると、微小な振動を認め、これを分散値として評価した。分散値は細胞外のCaを除去し、細胞内のCa濃度を低下すると、減少し、逆に5.4mMのCaウワバインによって細胞内のCa濃度を増加すると、分散値は上昇した。更に、リアノジンを与えることによって、筋小胞体からのCa遊離を選択的に抑制しても、分散値は減少した。これらの所見は、静止心筋細胞で、いわゆるCaスパークがランダムに発生しているとの概念に良く一致している。膜電位を脱分極すると、収縮が惹起されるが、各筋節の短縮を記録すると、筋節によって、短縮の程度にバラツキを認めた。特に、Caチャネルの活性化が低い膜電位で明らかにバラツキを認めることができた。一方、収縮の強度は刺激パルスの頻度に依存して連続的に変化した。即ち、一定時間静止の後、刺激を開始すると、第1発目の短縮強度が最大で、第2発目が極小、それ以降、刺激回数と共に短縮程度は連続的に増加した。通常、これらの段階現象は、筋小胞体に蓄積されたCa量に依存しているためと説明される。ところが、テストパルスの電位を、Caチャネル電流が外向きになる電位とし、Ca流入がない実験条件でも、正の階段現象が記録された。この現象は、Na/Ca交換が逆転し、細胞内にCaが流入すること、更に、細胞内のCaバッファーのCa結合能が飽和に向かうとする定量的なモデル構築で、実験と同様な階段現象を再現できた。このモデルによって、Na/Ca交換機転の細胞内Caによる活性化が大きな寄与をしていることが示唆された。
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