研究概要 |
(1)視索上核(SON)ニューロン PGE_2とPGF_<2α>はSONの活動電位頻度の増加と細胞体・樹状突起からのバゾプレッシン、オキシトシンの分泌亢進を引き起こした。選択的EP_4アゴニストONO-AE1-329も同様の作用を引き起こしたが、EP_1アゴニストONO-DI-004、EP_2アゴニストONO-AE1-257、EP_3アゴニストONO-AE-248は効果がなかった。PGE_2、ONO-AE-248はSON入力するIPSCの頻度を抑制した。またPGE_2,PGF_<2α>,ONO-AE1-329,FPアゴニストfluprostenolは非選択性陽イオンチャネルを活性化し、同時に[Ca^<2+>]_iを上昇させた。 (2)副腎髄質細胞 牛副腎髄質細胞のCa^<2+>放出、ならびにCa^<2+>流入に選択的ONO-Dl-004が著明な効果を示した。またラット副腎髄質のRT-PCRによりEP_3にくわえてEP_1,EP_4受容体のmRNAが検出された。 (3)下垂体中葉内分泌細胞 PGE_2およびONO-AE-248により可逆的な[Ca^<2+>]_iの現象が観察された。PGE_2は膜電位依存性Ca^<2+>チャネル電流を抑制したが、内向き整流性K^+電流には作用しなかった。 (4)Dorsal root ganglion(DRG)ニューロン capsaicin感受性ニューロンにおいてPGE_2およびONO-AE1-257、ONO-AE1-329により可逆的な[Ca^<2+>]_iの増加が観察された。 (5)ラットアストログリア細胞 PGE_2、PGD_2、PGF_<2α>によって著明な[Ca^<2+>]_i増加が観察された。IPアゴニストcarbacycline、TPアゴニストU-46619は効果がなかった。またRT-PCRによりEP_1,EP_2,EP_3,EP_4,DP, FP, TP, IP受容体が検出された。 (6)マウス行動実験 4種の選択的EPアゴニストの脳室内投与は飲水量その他行動の変化を引き起こさなかった。
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