研究課題/領域番号 |
12470019
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
乾 誠 山口大学, 医学部, 教授 (70223237)
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研究分担者 |
高 知愛 山口大学, 医学部, 助手 (70314797)
山田 康枝 山口大学, 医学部, 助手 (00166737)
木村 佳弘 山口大学, 医学部, 講師 (90301308)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
2001年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
2000年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
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キーワード | イオン・チャネル / 蛋白質間相互作用 / C1^-チャネル / 2量体形成 / PSD-95 / NMDA受容体 / 蛋白質燐酸化 / Zn^<2+>感受性 / チャネル / NMDA受容体チャネル / チロシン燐酸化 / Cl^-チャネル / ClC4 / 酵母two hybrid法 / 融合蛋白質 / 2量体 / 容積依存性Cl^-チャネル |
研究概要 |
本研究は、ユニークな活性化機構を有するイオン・チャネルを対象に、蛋白質間相互作用によるチャネル制御機構を分子レベルで解明するとともに、新たな薬剤の標的を見出すことを目的として行った。本研究では、ユニークな構造や閉閉機構を有する容積依存性C1^-チャネルであるC1C4チャネルおよび記憶・学習などの脳の可塑性の形成に重要な役割を果たすNMDA型グルタミン酸受容体チャネルを対象として、蛋白質間相互作用によってどの様な構造をとるのか、チャネル開閉がどの様に制御されるのかについて解析を行った。 容積依存性Cl^-チャネルであるC1C4チャネルでは、C1C4の細胞質ドメインとしてN末端をbaitとして、ヒト脳のcDNAライブラリーを用いて酵母two hybrid法を行った。その結果、10個のポジティブクローンが得られ、ポジティブクローンの1つは、C1C4のC末端側3分の1であった。さらに、C1C4の細胞内ドメインの融合蛋白質を作成し互いの結合を調べた結果、C1C4のN末端とC末端、N末端同士、C末端同士が結合することが明らかとなった。C1Cチャネルファミリーは、2量体を形成し、1つのモノマーに1つのチャネル孔が有り、2つのチャネルが互いに独立して開閉するというユニークな構造をとると考えられている。今回の結果は、この2量体モデルを物質的基盤から説明するものある。 NMDA受容体チャネルでは、NR1/NR2AチャネルとNR2Aに結合するPSD-95との相互作用によるチャネル活性制御について、これまでに報告してきたNR1/NR2Bと比較検討しつつ解析を行った。その結果、PSD-95がPKCを介したNR1/NR2Aチャネル活性化、Srcキナーゼによるチャネル活性化およびZn^<2+>感受性の低下を引き起こすことが明らかとなった。SrcによるNR1/NR2Aチャネル活性化作用は、Zn^<2+>によるNR1/NR2Aチャネル抑制を解除するためであると考えられているが、検討の結果、PSD-95によるNR1/NR2Aの抑制作用はZn^<2+>を介さないことが明らかとなった。これらの結果から、NR1/NR2AチャネルはPSD-95との蛋白質間相互作用によりチャネル特性が大きく変化することが明らかとなった。
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