研究課題/領域番号 |
12470040
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
木南 英紀 順天堂大学, 医学部, 教授 (10035496)
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研究分担者 |
谷田 以誠 順天堂大学, 医学部, 助手 (30296868)
江崎 淳二 順天堂大学, 医学部, 講師 (60232948)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
2001年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2000年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
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キーワード | 神経変性疾患 / 神経性セロイド様リポフスチン蓄積症 / リソソーム / ATP合成酵素 / サブユニットc蓄積 / TPP-I / カテプシンD / ノックアウトマウス |
研究概要 |
神経変性疾患の中で、てんかんと盲目を伴う一連の遺伝性の疾患群に神経性セロイド様リポフスチン蓄積症(NCL)がある。蓄積リポフスチンの本体はミトコンドリアATP合成酵素のサブユニットcという疎水性蛋白質である。本研究では、このタンパク質のリソソーム内分解のメカニズムと蓄積物による神経病理発現機構の解明を目的に解析を行い、以下の成果を得た。 1)リソソームのセリンプロテアーゼであるトリペプチジルペプチダーゼ(TPP-1)が直接サブユニットcの分解に関与することを細胞レベル並びにin vitro実験で示し、TPP-1の欠損によりサブユニットcがリソソーム内に蓄積することをも実証した。2)、サブユニットcのN末端ペプチドの除去がリソソーム内蛋白分解のイニシエーションであり、その後の分解にカテプシンDが必要であるという知見を得た。3)実際、カテプシンDのノックアウトマウスはNCL様の症状を呈し、脳内のリソプムにサブユニットcの蓄積がみられることを明らかにした。4)カテプシンD欠損症における神経細胞死に、ミクログリアの産生する一酸化窒素が二次的に寄与する知早を得た。5)TPP-1およびカテプシンDの胎児から発現様式をラット脳について調べ、両酵素とも脳におけるリソソーム機能維持に極めて重要な役割を担っている示唆が得られた。6)幼児型の原因遺伝子産物であるCln3p蛋白質は、リソソーム膜画分に局在する分子量約60KDaの糖蛋白質であることをはじめて明確に証明した。
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