研究課題/領域番号 |
12470042
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | (財)応用生化学研究所 |
研究代表者 |
野沢 義則 (野澤 義則) (財)応用生化学研究所, 部長 (10021362)
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研究分担者 |
坂野 喜子 岐阜大学, 医学部, 助教授 (50116852)
田中 雅嗣 (財)応用生化学研究所, 部長 (60155166)
赤尾 幸博 (財)応用生化学研究所, 部長 (00222505)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
12,400千円 (直接経費: 12,400千円)
2001年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
2000年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | アポトーシス / スフィンゴミエリン / セラミド / ホスホリパーゼD / PI3キナーゼ / Akt / スフィンゴミエリン代謝 |
研究概要 |
アポトーシスの誘導と抑制の両者の調節機構を明らかにすることを目的として、コリン含有リン脂質代謝系のクロストークを含んだ膜脂質シグナリングネットワークの総括的な検索を行なった。スフィンゴミエリナーゼによるスフィンゴミエリンの分解により生ずるセラミドはアポトーシス誘導因子として知られており、前立線癌LNCaP細胞を抗ガン剤カンプトテシンで処理するとアポトーシスが誘導され顕著なセラミドの増加が認められた。このセラミドの増加は合成阻害剤fumonisinB1(FB1)により阻害されるため合成により産生されると考えられる。しかし、アポトーシス誘導はFB1処理により抑制されないことから、セラミド産生はアポトーシス誘導とは関連しないことが示唆された。一方、スフィンゴシンのスフィンゴシンキナーゼにより生ずるスフィンゴシシ1-リン酸(S1P)は、アポトーシスの抑制に関与することが知られており、S1P受容体EDG3過剰発現CHO細胞を用いてS1P刺激による生存シグナルの活性化を検討した。S1P刺激によるPLD活性化,P13キナーゼ・Aktの活性化を検討した。S1P刺激によりP13キナーゼ、Aktが活性化されるが、1-ブタノールにより阻害され、2-ブタノールでは影響されず、また、wildPLD1やcatalyticlly negative PLD1の過剰発現により、S1P刺激によるAktの活性化は前者で促進され、後者で抑制された。さらに、Slreptomyces cromofuscus PLD処理によりP13キナーゼ・Aktの活性化が引き起こされた。これらの結果から、PLDは生存シグナルとして知られているP13キナーゼ・Aktの活性化を介してアポトーシス防御に関与することが推測された。
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