研究課題/領域番号 |
12470056
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
野村 慎太郎 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (80159087)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
2001年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
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キーワード | 骨細胞 / 骨芽細胞 / オステオポンチン / 骨リモデリング / 破骨細胞 / 骨基質 / メカンカルストレス / トランスジェニックマウス / メカニカルストレス / プロモーター / GFP / 石灰化 |
研究概要 |
骨基質に埋め込まれている骨細胞の機能はこれまで判っていなかった。研究代表者はメカニカルストレスを負荷した骨組織において、圧迫力を受けた部分の骨基質に存在する骨細胞がオステオポンチンを高度に発現することを見いだした。圧迫力を受けた骨基質は破骨細胞によって吸収をうけるので、オステオポンチンが破骨細胞を遊走させる可能性が示唆された。この可能性を検討するため、リコンビナシトオステオポンチンを入れたチャンバーを用いて、オステオポンチンのケモアトラクタントアッセイを行ったところ、破骨細胞の遊走が観察された。したがって我々は骨細胞はメカニカルストレス感受細胞であり、オステオポンチンを生産することにより、破骨細胞による骨吸収をうながす役割を有していると結論した。さらに、オステオポンチン遺伝子ノックアウトマウスにメカニカルストレスを負荷したところ、圧迫をうけた骨組織で破骨細胞による骨吸収活性が減少していることが判明した。この原因は破骨細胞によるものではなく、骨細胞がオステオポンチンを生産できなくなっているためであることを骨移植実験から証明した。さらに、オステオポンチン遺伝子プロモーターにレポーター遺伝子をつなげ、トランスジェニックマウスを作製したところ、遺伝子転写開始点より5530 bpの領域が骨細胞がオステオポンチンを生産するのに必要であることを明らかにした。同時にこの領域は肥大軟骨細胞でオステオポンチンを発現させるのにも必要な部分であり、軟骨基質に取り囲まれた状態で、細胞が新たな機能を発揮するためにオステオポンチンが重要な役割をしていることが示された。
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