配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
|
研究概要 |
本研究により,以下の結果を得た。 1.双子家庭の母親は,単胎児家庭の母親に比べ有意に重度の疲労感を訴えていた。また,単胎児家庭における母親の睡眠時間は平均7時間19分であるのに対し,双子家庭の母親の睡眠時間は平均6時間32分と,双子家庭の母親の方が有意(p<0.001)に短かく,夜間2回以上起きる者も有意(p<0.05)に多く,双子家庭は単胎児家庭に比べ育児環境がよりきびしいことが明らかとなった。 2.多胎児虐待症例では,一方の児のみが虐待される危険が高く,その背景に多胎児に対する親の愛着感情の偏りが共通して存在していることが指摘されている。そこで,多胎児に対する母親の愛着感情の偏りの発生状況とその関連要因について分析すると,多胎児の母親のうち,多胎児に対し同じようにかわいいとは感じないと答え,愛着感情の偏りが生じていると考えられた母親は全体の10.0%に認められた。さらに,そのうち5.6%の母親がはっきりと多胎児の中でかわいがりにくい児がいると答えていた。 3.愛着感情の偏りの生じていた母親は愛着感情の偏りのない母親よりも有意(p<0.05)に健康状態が悪化しており,疲労状態においても,有意に重度の疲労感を感じていた。さらに,愛着感情の偏りが生じていた母親では,障害のある多胎児を有する比率が有意(p<0.01)に高かった。
|