研究課題/領域番号 |
12470096
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
原田 規章 山口大学, 医学部, 教授 (70116747)
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研究分担者 |
井上 正岩 山口大学, 医学部, 講師 (20335722)
岩本 美江子 山口大学, 医学部, 助教授 (80034932)
中本 稔 山口大学, 医学部, 助教授 (20227961)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
16,500千円 (直接経費: 16,500千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 11,300千円 (直接経費: 11,300千円)
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キーワード | 手腕振動 / 許容基準 / 循環機能 / 神経機能 / 有症率 / 量・反応関係 / 日本人 / 知覚機能 / 振動負荷実験 / 加振装置 / 加振ハンドル / 自覚症状有症率 |
研究概要 |
実験的研究と疫学的研究によって、(1)手腕振動に対する生体反応を循環機能のみでなく知覚機能、自律神経機能も含めて明らかにし、(2)振動負荷の時間的特性、室温および加振ハンドル温度等の環境条件との関連を明らかにし、(3)振動暴露による健康障害に対する、性、年齢、人種の影響を明らかにすることによって、信頼性の高い手腕振動許容基準を確立することを目的とした研究を行った。 振動曝露者に対する疫学的文献解析では我が国のものに限定、手持動力工具のみでなく機械類を含めた手腕振動を対象とし非振動性白指有症率を比較した。白指は医師の問診で確認を受けているもののみを選定した。日本人一般集団における白指有症率に関する疫学論文解析から振動起因性を除く白指有症率は、概ね男性で1〜3%、女性で1〜4%程度と推測した。曝露年数、振動の大きさと白指有症率の回帰式を求めた。 握り圧、ハンドル温度を調節できる加振ハンドルを作製し、恒温水循環装置(東京理科機器UA-100G)を用いて、内部に温冷水を循環させてハンドル温度を5℃から40℃の範囲で調節できるようにした。同ハンドルを加振装置(アカシME65)に装着、冷凍機を備えた防音室に設置し、室温を5℃から35℃の範囲で制御可能とした。 健常者を対象に、周波数16Hz〜500Hz、振動負荷時間0.5〜10分、握り圧10、40Nの組み合わせで、ハンドル温度、室温を変えて急性振動負荷実験を行った。末梢神経機能の指標として指尖振動感覚閾値、末梢循環機能の指標として手指皮膚温、皮膚血流(熱勾配式血流計)を測定した。冷水浸漬による手指皮膚温および心拍変動、冷却負荷による手指血圧検査を実施し、寒冷負荷に対す末梢循環反応、自律神経反応との関連を検討した。 以上の検討から、10年間の職業的な振動曝露によっても日本人一般集団の白指有症率を超えないことが期待できる基準として、周波数補正8時間等価振動加速度実効値の3軸合成値として2.8m/s^2の妥当性が示された。総合的解析をさらに継続中である。
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