研究課題/領域番号 |
12470099
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
二塚 信 熊本大学, 医学部, 教授 (80040195)
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研究分担者 |
永野 惠 (永野 恵) 熊本大学, 医学部, 講師 (10136723)
北野 隆雄 熊本大学, 医学部, 講師 (50214804)
稲岡 司 佐賀大学, 農学部, 教授 (60176386)
庄野 昌博 熊本大学, 医学部, 助手 (80346981)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
2002年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2001年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | 水俣病 / メチル水銀曝露 / 胎児性水俣病 / 心電図RR間隔 / 自律神経機能 / 疫学 / 健康被害 / 精神不安 / 因子分析 / 共分散構造分析 / 水俣病認定患者 / 生活と健康 / 郵送調査 / ADL / QOL |
研究概要 |
胎児期にメチル水銀の曝露を受けた胎児性水俣病患者において、心拍変動(心電図R-R間隔)の時間・周波数領域の解析を行い、循環器系自律神経機能の評価を行うことを目的とした。胎児性水俣病患者群として、水俣市立明水園に入所中の胎児性水俣病患者9名、健常者対照群として年齢を一致させた水俣市在住の健常者13名の3群とした。方法は被験者を検査室で10分間安静臥位に保った後、日本光電Cardiofaxにて5分間の心電図を記録。同記録をTEAC社アナログ式データーレコーダにてC-90FMテープに記録・再生し、AD変換後、コンピューター(NEC PC98-NX)に心拍データとして入力。得られた心拍データのうち最も安定した3分間の心拍データをBIMUTAS IIにより解析し、時間領域の解析(RR間隔の平均値、標準偏差、変動係数)、及び高速フーリエ変換による周波数領域の解析を行った。時間領域の解析の結果、RR間隔の平均値は健常者対照群で有意に高値であった。(P<0.05)。また、標準偏差と変動係数には有意差は認められなかったが、胎児性水俣病群、及び脳性麻痺患者対照群で低値の傾向にあった。周波数領域の解析では、副交感神経機能を表すとされるHF成分は、胎児性水俣病患者群及び脳性麻痺患者対照群では健常者対照群に比べ有意に低値であった(p<0.05)。また交感神経成分を表すとされるLF成分には各群間の有意差は認められなかったが、胎児性水俣病患者群で低値の傾向にあった。このように胎児性水俣病患者群は及び脳性麻痺患者対照群は健常者に比べ副交感神経系機能検査が低値の傾向にあった。このことより、重症心身障害児における長期臥床などのある病態が、自律神経系機能に及ぼす影響が示唆された。より詳細な臨床症状との関連の検討が必要である。
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