研究課題/領域番号 |
12470113
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山本 一彦 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (80191394)
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研究分担者 |
土肥 眞 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60222155)
三崎 義堅 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (60219615)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
15,500千円 (直接経費: 15,500千円)
2001年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2000年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
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キーワード | 経口トレランス / T細胞 / IL-10 / パイエル板 / 樹状細胞 |
研究概要 |
経口トレランスは抗原特異的な免疫療法を行う上で理想的な方法の一つとされている。特にこれにより誘導される抗原特異的な調節性T細胞が主要な役割を担うと考えられている。そこで本研究ではそのようなT細胞株の樹立を最終目的として、まず、作用メカニズムを追求した。通常経口トレランスは、抗原量の違いによりそのメカニズムに違いがあるといわれている。すなわち、少量の抗原量では調節性T細胞によるActive suppressionが誘導され、大量の抗原量ではClonal deletionもしくはAllergyが誘導されるが、両方の要素が混在することも多い。そこで、経口トレランスが誘導されているマウスの腸管、リンパ節、脾臓などからT細胞亜分画を分離し、それと免疫された正常マウスの脾細胞との共培養を行い増殖反応の抑制を調べることにより、移入実験などの複雑な実験系なしにActive suppressionの存在を確認した。すなわち、調節性T細胞の分析システムが確立できた。 次に、調節性T細胞の代表的な細胞であるTh3/Tr1への分化誘導因子の解析を行った。経口投与された抗原が腸管粘膜においてT細胞に提示される際に、抗原特異的な調節性T細胞が生成され、それが炎症局所へ到達しTGF-βなどの抑制性サイトカインを放出することがトレランス誘導の機序とされる。TGF-β分泌細胞(Th3)細胞の分化因子としてIL-4、TGF-βなどが、またネガティブな因子としてIL-12が重要であるとの報告がなされているが定見として確立していない。そこで本研究では、OVA特異的T細胞レセプタートランスジェニックマウスからナイーブなT細胞を分離し、様々なサイトカインのもとで抗原刺激を行いその分化を解析すると同時に、抗原提示細胞の条件を変化させることにより、分化後のT細胞のTGF-β分泌能を検証した。これらの検討から調節性T細胞株樹立への条件設定がほぼ決まりつつある。
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