研究課題/領域番号 |
12470124
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
今井 浩三 札幌医科大学, 医学部, 教授 (60117603)
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研究分担者 |
伊東 文生 札幌医科大学, 医学部, 講師 (90223180)
山本 博幸 札幌医科大学, 医学部, 助手 (40332910)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
2001年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2000年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | マイクロサテライト不安定性 / MSI / 消化器癌 / 免疫学的診断 / 癌ワクチン / 消火器癌 / 遺伝子不安定性 / 標的遺伝子変異 / β2-マイクログロブリン / 変異オリゴペプチド |
研究概要 |
DNAミスマッチ修復遺伝子の異常によるマイクロサテライト不安定性(MSI)は、家族性非ポリポーシス大腸癌(HNPCC)のみならず一般の胃・大腸・子宮体癌、重複・多発癌などの発癌・進展機構との関連が注目されている。MSI陽性腫瘍において高頻度にみられる遺伝子異常は、遺伝子coding領域に単純繰り返し配列を有する標的遣伝子のフレームシフト変異である。TGP-β-RIIに最も多く見られる1塩基の決失がおこると、フレームシフトにより、carboxy1末端に全く新しい34のアミノ酸を有するtruncated proteinが出現する。同様にしてMSI陽性腫瘍においては、hMSH3、hMSH6、BAX他の標的遺伝子のフレームシフト変異により、多くのaberrant oligopeptidsが産生されることとなる。これらは免疫原性が強く、宿主免疫系により非自己と判断されるため、強い免疫反応を誘導すると考えられる。 このような例として我々は最近MSI陽性胃癌において、β2-マイクログロブリンのフレームシフト変異が高頻度にみられ、さらに変異を有する症例の予後が不良であることを明らかにした。これらの研究結果は、MSI陽性腫瘍において、aberrant oligopeptideを有する細胞群が、一定の免疫応答の結果としてpositive selectionされている可能性を強く示唆する。さらに、MSI陽性消化器癌における標的遺伝子の変異により産生されるaberrant oligopeptidesに対する抗体産生を検討したところ、immunoassayにより抗体産生が見い出された。現在、T細胞応答についても検討中である。
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