研究課題/領域番号 |
12470128
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
末松 誠 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00206385)
|
研究分担者 |
和田 洋一郎 東京大学, 駒場オープンラボラトリー, 助手 (10322033)
小沢 伸晃 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70224219)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
2001年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2000年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
|
キーワード | 一酸化炭素 / ヘムオキシゲナーゼ / 可溶性グアニル酸シクラーゼ / シトクロームP450 / 微小循環 / 肝臓 / マクロファージ / heme oxygenase / 接着分子 / トランスクリプトーム / 炎症 |
研究概要 |
本研究では肝臓で構築されたこれまでの研究結果をもとにCOによる臓器機能制御のメカニズムに関する知見をもとに肝臓およびその他の臓器でのマクロファージ機能とHO-CO系を介した生理作用の解析を行った。またCOが結合可能なセンサー分子としてsoluble guanylate cyclase(sGC)の分布についても、肝臓では血管周皮細胞である伊東細胞と肝細胞に、網膜では機能未知の支持細胞であるMuller's glia cellに豊富に発現していることが明らかになった。網膜組織ではHO-2はおなじMuller's glia cellに高発現しており、neural NOSの発現はAmacrine cellにわずかに発現するのみであった。以上より肝臓や網膜ではCOがNOに比べて比較的豊富に存在し、cGMP生成制御因子として作用しうることが示唆された。一方、本研究の主眼のひとつであったHO-1による酵素活性に依存しない作用機序による細胞機能調節の可能性は本酵素の遺伝子のstable transfectantをヒトマクロファージU937細胞における網羅的transcriptome解析により開かれた。Transcriptomeを野生型と変異型HO-1発現細胞で詳細に検討すると、U937は酵素活性を欠失させたH25A mutant HO-1を発現させることによりcatalaseの発現増加や細胞内glutathioneの増加(細胞内の合成の増加ではないと考えられる)などにより抗酸化ストレス耐性を獲得することが明らかになった。この現象の作用メカニズムは単なるdomimnant negative effectとは考えられず、mutant protein自身に未知の生物作用があることを示唆するものであり、さらに現在検討を進めている。
|