研究課題/領域番号 |
12470181
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
西川 武二 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (50051579)
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研究分担者 |
石河 晃 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (10202988)
天谷 雅行 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (90212563)
田中 勝 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (40188339)
安西 秀美 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90276345)
大山 学 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10255424)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
16,200千円 (直接経費: 16,200千円)
2001年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
2000年度: 9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
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キーワード | 自己免疫 / 自己抗体 / モデルマウス / エピトープ / 水疱症 / ノックアウトマウス / 天疱瘡 / デスモグレイン |
研究概要 |
本研究の目的は、皮膚科領域の代表的自己免疫性疾患である天痘瘡を標的とし、抗原に対する免疫反応を抗原特異的に抑制する方法を開発するための基礎的知見を得ることである。尋常性天疱瘡(PV)及び落葉状天疱瘡は、それぞれ表皮細胞間接着因子であるデスモグレイン3(Dsg3)及びデスモグレイン1(Dsg1)に対するIgG自己抗体により、皮膚および粘膜に水萢、びらんを形成する致死的な疾患である。患者血清から抗原蛋白カラムを用いて特異的抗体を精製するアプローチでは、精製抗体は得られるものの収量に限りがある点が問題点となった。天疱瘡患者に認められる自己抗体のエピトープの解析を、Dsg3とDsg1のドメイン・スワッピング分子を用いて施行したところ、Dsg3及びDsg1ともに、主要なエピトープはN末から161アミノ酸残基の部分に存在することが確認された。さらに詳細なスワッピング分子の作成により、Dsg1およびDsg3のそれぞれのN末アミノ酸25-87および27-88の領域に重要なエピトープが存在することが確認された。天疱瘡モデルマウスを用いるアプローチでは複数のモノクローナル抗体の単離に成功した。得られたモノクローナル抗体の中で、AK19およびAK23は水疱誘導能を持つ病的活性があることが証明された。これらのモノクローナル抗体と特異的に結合するペプチドはファージライブラリーのスクリーニングでは現在のところ得られていないが、種々のライブラリーをスクリーニングする、抗原上のエピトープを詳細に決定しそのエピトープの情報をもとにペプチド作成をするなど、抗原特異的治療法の開発に向けて重要な知見を得ることができた。
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