研究課題/領域番号 |
12470182
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
白土 博樹 北海道大学, 医学部・附属病院, 助教授 (20187537)
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研究分担者 |
伊福部 達 (伊副部 達) 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (70002102)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2000年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | 放射線治療 / 呼吸性移動 / セットアップ誤差 / 動体追跡照射 / パターン認識技術 / ヴァーチャルリアリティ技術 / 癌治療 / 4次元治療計画 / ヴァーチャルリアリテイ技術 / セットアッブ誤差 / ヴァーチャルリアリテイ |
研究概要 |
この研究では、動きを考慮した場合に、バーチャルリアリテイ技術をどのように利用するべきなのかを研究し、実際の放射線治療の精度向上を試みた。仮想空間と実空間のレジストレーション用インターフェースとして2mmの金マーカー3個を腫瘍周辺に刺入し、その位置関係から、実空間の座標系を割り出し、腫瘍の回転・歪みに関する情報を得るソフトを開発した。まず、マーカーの刺入されている状態でCT検査を行い、腫瘍とマーカーの位置関係をヴァーチャルな空間の座標系において把握し、治療計画(治療機のガントリー、テーブル、コリメータ、MLCの設定)を行う。治療台の上に患者が横たわった状態で、動体追跡装置の2台のX線透視装置にて治療部位周辺を撮影し、3個のマーカー位置の治療室系座標における座標を求める。歪みに関しては、3個のマーカー間距離の変化、3個マーカーの作る三角形の面積の変化を自動計算し、これを評価した。体内病巣の3次元的動きを正確に測定するヴァイチャルリアリテイ技術として、金マーカーの座標を0.03秒毎に記録し、その動きを可視化するソフトを開発した。マーカーの動きは(1)3次元座標表示、(2)周期解析、(3)周波数解析、(4)各X、Y、Z座標毎の時間的推移を視覚化した。実際の治療中に、仮想空間上の腫瘍輪郭と金マーカーの映像を現実空間の透視画像に重ね合わせる複合現実感映像を用い、実際の金マーカーの3次元位置が仮想空間のマーカー3次元位置と重なった瞬間にのみ放射線治療ビームが射出される動体迎撃照射法が完成した。脊髄神経鞘腫や前立腺癌の治療中の腫瘍の位置・回転・歪みに関する計測を行い、それを補正することで治療中の精度誤差を±1mm程度に押さえることを可能にした。肺癌や肝臓癌での治療では、従来の治療に比べて照射範囲を大いに減少することを可能とした。
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