研究課題/領域番号 |
12470193
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
倉知 正佳 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (80019603)
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研究分担者 |
角田 雅彦 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (30322762)
川崎 康弘 富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (80242519)
鈴木 道雄 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (40236013)
松井 三枝 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (70209485)
萩野 宏文 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (10272915)
山下 委希子 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (70293298)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2001年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | 統合失調症 / 統合失調型障害 / 磁気共鳴画像 / 脆弱性 / 神経心理学 / 社会性 / フェンサイクリジン / バソプレッシン / 前部帯状回 / 内包前脚 / 内嗅皮質 / ストレス / 扁桃体 / 探索眼球運動 / 神経発達 / 精神分裂病 / 分裂病型障害 / 三次元磁気共鳴画像 / 側頭葉 / 前頭葉 / ラット / 社会性行動 / ドーパシン伝達 |
研究概要 |
1.統合失調圏患者の脳画像、神経心理学的所見の検討:三次元磁気共鳴画像(3D-MRI)により、統合失調型障害患者と統合失調症患者の脳形態を比較した。ボクセル単位解析では、統合失調型障害群では左の下前頭回、島回、上側頭回、内側側頭葉の灰白質減少が認められた。統合失調症群では、これらの領域に加えて内側前頭葉領域の灰白質減少が顕著で、右半球の下前頭回や内側側頭葉に変化が及び、左側の背外側前頭葉領域にも変化が拡がっていた。これらの所見から、主として側頭葉の変化が統合失調症への脆弱性に関連し、それに前頭葉の変化が加わることにより、側頭葉の変化が臨床的に顕在化し、統合失調症状が発症するという側頭-前頭2段階発症仮説が導かれた。関心領域法により、前部帯状回、海馬、海馬傍回、扁桃体、内包前脚、前頭葉の体積を測定したところ、上記の仮説を支持する結果が得られた。また統合失調型障害患者と統合失調症患者の神経心理学的プロフィールを比較した。言語性記憶は両群で同様に障害されていたが、注意および遂行機能の障害は統合失調症群でより顕著で、MRI所見に対応する結果であった。 2.ラット動物モデルを用いた検討:フェンシクリジン(PCP)またはMK-801を14日間投与したウイスター系雄ラットでは、生理食塩水投与群に比べ、社会行動が有意に減少するとともに、分界条床核、外側中隔、外側視床下部などでV1a受容体結合密度が有意に減少した。本研究から、統合失調症における社会性の障害にアルギニン-バソプレッシン神経系の異常が関与している可能性が示唆された。
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