研究課題/領域番号 |
12470196
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
前田 潔 神戸大学, 大学院・医学研究科精神神経科, 教授 (80116251)
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研究分担者 |
橋本 健志 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (60294229)
柿木 達也 神戸大学, 大学院・医学研究科精神神経科, 講師 (40273784)
白川 治 神戸大学, 大学院・医学研究科精神神経科, 助教授 (40243307)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2000年度: 11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
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キーワード | Alzheimer病 / 分子遺伝学 / 発病リスクファクター / ブチリルコリンエステラーゼ / プレセニリン1 / ApoE e4 / 遺伝子多型 / アルツハイマー型痴呆 / 遺伝子異常 / 家族性アルツハイマー病 / 相関研究 / 痴呆性疾患 |
研究概要 |
われわれは家族性AD(FAD)の原因遺伝子および弧発性ADの発病リスクファクターの探査を行った。 1.FDAおよび非アルツハイマー型家族性痴呆患者の遺伝子変異の同定FDAのDNAからamyloid precursor protein(APP)、presenilin 1(PS1)、およびpresenilin 2(PS2)のミスセンス変異を検索している。数家系のFDA家系を発見し、遺伝子変異を解析した。また非アルツハイマー型家族性痴呆症について1家系を見いだし、tau蛋白の遺伝子変異について解析し報告した。 2.弧発性アルツハイマー型痴呆の発症危険遺伝子の探索PS1およびPS2は上に述べたようにFDA、特に若年性FADの発症にはきわめて大きな意義を有している。われわれは弧発性非家族性AD、特に若年発症ADにおいてもこのPS蛋白の遺伝子変異ないし遺伝子多型がADの発症に関与しているのではないかと考え、PS蛋白のミスセンス変異を検索している。現在のところまだ成果は得られていないが、今後症例を増やして検索して行くつもりである。 3.PS1イントロン遺伝子多型、ブチリルコリンエステラーゼ(BChE-K)遺伝子K多型、α1-ACT遺伝子多型およびLRP遺伝子多型それぞれの遺伝子多型出現頻度は早発性、晩発性ADのいずれにおいても、それぞれの健常対照群とほぼ同じであった。また、遺伝子多型とApoE e4多型の間にも相関関係は認めなかった。 4.apoE遺伝子多型apoEε2多型についてはADの発症を抑制するという指摘がある。早発性ADにおいてはapoEε2多型の出現頻度が有意に高く、ε2は早発性ADに対しては、むしろ発症を促進させる方向にはたらくとした報告もなされている。われわれの自験例では、apoEε2は遅発性AD、特に女性では発症防御的に作用するのにたいして、早発性ADでは一定の傾向はみられなかった。
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