研究課題/領域番号 |
12470197
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
深津 亮 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (10113614)
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研究分担者 |
木村 浩一 北海道工業大学, 工学部, 助教授 (90177915)
続 佳代 札幌医科大学, 医学部, 助手 (60207420)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
2002年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / 実験的ADモデル / クロロキン培養筋細胞 / アミロイドβ蛋白 / β切断酵素 / アンチセンス法 / APP / Aβ / β切断酵素抗体 / β切断酵素発現 / 免疫病理学 / 分子生物学 / Aβブレイカー蛋白 / Aβブレイカー蛋白遺伝子 / 遺伝子導入 / マウス腹腔マクロファージ |
研究概要 |
アルツハイマー病(AD)脳には、アミロイドβ蛋白(Aβ)産生経路においてアミロイド前駆体蛋白(APP)からβ、γ切断酵素によって切り出されるAβが凝集・沈着して主要な病変が形成される。一方、Aβ非産生経路においては、Aβの中間でα切断酵素によって分解処理をうけるためAβは産生されない。従って、α切断からβ切断へのシフトがADの病理過程ならびに治療戦略を考えるうえで重要である。 本研究では、近年、同定されたβ切断酵素とAβの産生について以下の検討を行った。 1.クロロキン添加筋細胞培養系においては、Aβが産生されAβは凝集・沈着する実験系を我々は既に確立した。この実験系においてAβ産生が増加する際に、β切断酵素の発現と蛋白量をそれぞれ定量して検討した。クロロキン添加によって、Aβの産生は増加することがウエスタンブロティングによって観察された。β切断酵素の発現はmRNAでみると、発現はup-regulationされていることが示唆された。樹立した抗体を用いてウエスタンブロティングによって蛋白量を観察すると、同様に増加することが観察された。クロロキン添加培養筋細胞系ではβ切断酵素がAβの産生に実際に関与していると考えられる。γ切断酵素の候補であるPS-1の動態については現在検討中である。 2.この実験系においてantisense法によってβ切断酵素の発現を抑制した際に、Aβ産生がどのような動態を示すかを検討した。クロロキン添加と同時にβ切断酵素のantisense DNAを培養液に添加すると、非添加時に比較してAβ産生は抑制されることが示唆された。 クロロキン培養筋細胞系で見いだされたβ切断酵素に関する知見は、極めて重要な知見である。クロロキン培養筋細胞系で示唆されたこの知見が、変異型APP遺伝子を強制発現させるAβ産生実験系においても見いだされるか、どうかについて検討を加えている。
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