研究課題/領域番号 |
12470225
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
門脇 孝 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (30185889)
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研究分担者 |
江藤 一弘 東京大学, 医学部附属病院, 医員
寺内 康夫 東京大学, 医学部附属病院, 助手
戸辺 一之 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (30251242)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2001年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2000年度: 9,100千円 (直接経費: 9,100千円)
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キーワード | PPARγヘテロ欠損マウス / 高脂肪食 / 肥満 / インスリン抵抗性 / DNAチップ技術 / アディポネクチン / PPARγアンタゴニスト / Pro12Ala遺伝子多型 / レプチン / PPARγアンタゴニスト(HX531) / 組織内中性脂肪含量 / floxマウス / Creトランスジェニックマウス / Retinoid X受容体アンタゴニスト / DNAチップ |
研究概要 |
第一に、PPARγヘテロ欠損マウスが高脂肪食による肥満・インスリン抵抗性の出現に抵抗性であったことに着目し、高脂肪食負荷時の野生型マウス、PPARγヘテロ欠損マウスの白色脂肪細胞における遺伝子の発現パターンの違いをDNAチップ技術を用いて比較検討した。PPARγヘテロ欠損マウスでは、レプチンに加えアディポネクチンの発現レベルの上昇が認められ、インスリン抵抗性モデル動物への投与実験によりアディポネクチンがインスリン感受性ホルモンであることが明らかとなった。第二に、PPARγアンタゴニストを肥満インスリン抵抗性モデルマウスに投与したところ、アンタゴニスト投与群では非投与群に比し体重の増加が少なく、またインスリン抵抗性が有意に改善されたことから、PPARγ活性の中等度の抑制はインスリン抵抗性や糖尿病の治療に結びつくことが示唆された。第三に、ヒトで同定されたPPARγ活性を低下させるPro12Alaの多型が肥満・インスリン抵抗性・糖尿病に抑制的に働くか患者解析を行った。Alaアリル保持者の頻度は糖尿病群で1.8%、非糖尿病群で4.3%と非糖尿病群で高く、本多型は2型糖尿病抵抗性因子として働くことが示唆された。さらに肥満者では本多型保持者は非保持者に比してインスリン感受性が高く、また血中レプチン値が高いことが明らかとなった。第四に、PPARγヘテロ欠損マウスの血管機能について検討した。PPARγヘテロ欠損マウスの内皮依存性血管弛緩反応は野生型に比し有意に障害されていた。また大動脈のeNOSの発現が低く、血圧が高値であった。さらにカフ障害モデルにより内膜肥厚を誘導したところ、PPARγヘテロ欠損マウスでは野生型に比し約2倍の内膜肥厚を認めた。
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