研究課題/領域番号 |
12470236
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小山 博之 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (10241994)
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研究分担者 |
重松 宏 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (40134556)
宮田 哲郎 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70190791)
大城 秀巳 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (80272558)
濱田 洋文 札幌医科大学, 医学部, 教授 (00189614)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
2002年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2000年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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キーワード | ステント / 再障害 / ウサギ / TRAF / 炎症 / 内膜肥厚 / 平滑筋細胞 / Phosphatidylinositol-3-kinase / Pootion kinase C / p70^<S6k> / 血管内ステント / ラビット / 再障害モデル / Protein kinase B / Protein kinase C |
研究概要 |
近年のインターベンション技術の進歩に伴い単にバルーン血管形成術が行われることは少なくなり、むしろステント留置などのより高度な治療が施行されることが増えてきた。従って、当初予定していたバルーン拡張術を念頭においた再障害モデルを用いて研究するより、ステント留置による再障害モデルを使用した方が実戦的と考え、まずステント留置による再障害モデル(ウサギ頚動脈を使用)を確立した。そしてこのモデルを用いた検討により、再狭窄巣での細胞増殖は炎症の機転と深く関連しているという所見が得られた。そのため炎症機転を司るシグナル伝達経路においてkeyコンポネントであると考えられているTRAF-6のdominant negative(DN)体をin vivo electroporation法で遺伝子導入することにより、再狭窄巣における細胞増殖制御シグナルのメカニズムを検討することとした。その結果、TRAF-6DNの遺伝子導入により、血管壁中膜細胞と内膜細胞の細胞増殖が有意に抑制されるとともに中膜細胞のアポトーシスが亢進することが明らかになった。また、血管壁中膜から内膜に向けての平滑筋細胞の遊走も有意に抑制された。そして細胞増殖を抑制するメカニズムとしては、TRAF-6の下流においてNF-kB活性による経路と、ERK-1/2の経路の二つが関与していることを示す所見が得られた。以上よりTRAFシグナルが内膜肥厚巣発生において重要な役割をはたしていることが明らかになったが、この結果は炎症機転と内膜肥厚発生との間の密接な関係を示唆すものであることに加え、ステント内再狭窄など内膜肥厚を原因とする病態の治療法開発において重要なヒントとなるものと思われる。
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