研究課題/領域番号 |
12470252
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
|
研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
窪田 敬一 獨協医科大学, 医学部, 教授 (70260388)
|
研究分担者 |
多賀谷 信美 獨協医科大学, 医学部, 講師 (50275749)
板倉 弘重 茨城キリスト教大学, 生活科学部, 教授 (20010366)
幕内 雅敏 東京大学, 大学院・医学系研究科・肝胆膵外科・人口臓器・移植外科, 教授 (60114641)
六角 丘 獨協医科大学, 医学部, 助手 (60326907)
佐久間 敦 獨協医科大学, 医学部, 講師 (40205795)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
2002年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
|
キーワード | 生体肝移植 / 肝グラフト機能 / Small-for-sizeグラフト / 肝静脈再建 / 胆管再建 / Apolipoprotein E / コレステロール胆石 / LCAT / 脂質代謝異常 / ApolipoproteinE / 動脈硬化 / apoE / CETP |
研究概要 |
我々は生体肝移植を2000年4月から2003年3月の3年間で東京大学医学部附属病院132例、獨協医科大学病院で6例に施行し、その貴重な臨床経験を蓄積している。 まず、手術手技に関して。初めて右後区域グラフトを用いた生体肝移植を行い、その成果を報告した。生体肝移植の左肝グラフト使用例で、尾状葉の機能を温存するための短肝静脈と細い尾状葉胆管の再建法を報告した。左肝グラフトでの肝静脈再建法を確立し、どの肝動脈を吻合すべきか判定する簡便な方法を報告した。右肝グラフトを用いる場合、中肝静脈再建を行うべきか、どのように行うかはこれまで定かではなかったが、我々は肝静脈による還流が障害された鬱血領域の容積が長期的にどう変化するかを明らかにし、部分肝グラフトの中肝静脈再建の基準を決定した。さらに右肝グラフトを用いる場合の肝静脈再建の手術手技も確立した。 Small-for-sizeグラフトを用いた生体肝移植術後の短期成績をまとめた。これまでSmall-for-sizeグラフトの肝機能を長期的にフォローした報告はないため、我々はグラフト肝機能を術後1年フォローし、Lecithin : cholesterol acyltransferase(LCAT)により評価した。グラフト肝の合成能は術後徐々に回復し、約3ヶ月で正常化することがわかった。 脂質代謝に深く関与し、動脈硬化の遺伝的リスクであるApolipoproteinE(以下ApoE)の多型性に着目し、まずコレステロールの胆汁への排泄に対するApoE多型性の影響について、正常人とコレステロール胆石患者のそれぞれにおいて検討した。両者とも胆汁組成や遺伝子保有分布に差はなく、少なくとも日本人ではApoE多型性はコレステロールの胆汁への排泄には無関係で、胆石のリスクではない。生体肝移植後の脂質代謝については、今後さらにデータを蓄積し、検討する。
|