研究課題/領域番号 |
12470293
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 佐賀医科大学 |
研究代表者 |
田渕 和雄 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (50116480)
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研究分担者 |
岡本 浩昌 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (50336137)
鈴山 堅志 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (20325624)
白石 哲也 佐賀医科大学, 医学部, 講師 (70206275)
古田 誠 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (20325608)
萩原 直司 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (90281203)
有國 尚 サイファージェン, バイオシステムズ(株), 所長
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
2001年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2000年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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キーワード | 髄芽腫 / 腫瘍マーカー / プロテインチップ / SELDI-TOF mass spectrometry / 髄液 |
研究概要 |
髄芽腫は主に小児後頭蓋に見られる悪性脳腫瘍であり、容易に髄腔内に播種し比較的予後が悪い疾患(5年生存率55%)のひとつである。この髄芽腫に対するマーカーは存在せず、造影MRI等により視認されるレベルまで腫瘍が増大した状態で診断されるのが現状である。プロテインチップシステムは1〜数μlの微量サンプルを化学修飾したアルミチップ上に載せ、UVレーザーを照射することによりサンプルをイオン化し真空中を飛行する時間を元にして蛋白質質量の検出を行うシステ厶である。これまで膨大な時間と労力を費やしてきた蛋白質研究における操作も、現在ではf(フェムト)M単位の資料の検出までもが短時間で、しかも簡単な操作で可能となっている。このような蛋白質検出技術はポストゲノムの時代において有用であると考えられる。我々はこのプロテインチップシステムを用い髄芽腫患者髄液の検索を行い感受性、特異性がともに高値(66.7〜100%)あるバイオマーカーの候補蛋白質を検出した。11例の脳腫瘍患者、脳腫瘍以外の中枢神経系疾患患者11例と健常成人36例から髄液を採取し、順相性チツプ(NP1)、陰イオン交換性チップ(SAX2)、疎水性チップ(H4)を使用した。髄芽腫髄液サンプルにおいてNP1 Chipにて2つSAX2 Chipにて4つ、H4 Chipにて4つの特異的な蛋白質ピークが認められた。それぞれのピークについて高い特異性、感受性が示された。インターネット上での蛋白質データベースの解析による蛋白質候補の解析と機能ドメイン、予測できる配列からの細胞内局在の推定を行った。このシステムを用いることでMRI、髄液細胞診よりも早期の診断が可能である事から今後の臨床診断をより早期に行うことが可能となると考えられる。
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