研究課題/領域番号 |
12470295
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
本望 修 (2001) 札幌医科大学, 医学部, 講師 (90285007)
端 和夫 (2000) 札幌医科大学, 医学部, 教授 (30047039)
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研究分担者 |
上出 廷治 (上出 廷冶) 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (90160184)
本望 修 札幌医科大学, 医学部, 講師 (90285007)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
16,200千円 (直接経費: 16,200千円)
2001年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
2000年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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キーワード | adult / gene / human / infarction / neural stem cell / stroke / transplantation |
研究概要 |
当該研究計画は、ヒト神経幹細胞の移植による脳梗塞後の機能回復の臨床応用を実現化することを目標としたものである。 (1)ヒト神経幹細胞を免疫抑制下の虚血モデル(ラット中大脳動脈閉塞モデル)へ移植し、1-3週後に組織学的解析を行なった結果、虚血巣内および周囲のpenumbra領域にドナー細胞が生着・集積していることを確認した。また、ドナー細胞はホスト組織内で神経細胞、グリア細胞等に分化しており、神経組織の再構築をおこなっていることが判明した。さらに、記憶・学習能力の改善をMorris water maze taskを用いて評価した結果、脳梗塞群で低下が認められた記憶・学習能力は、移植により著明に改善してくることが認められた。また、運動機能の評価をトレッドミルテストで行った結果、脳梗塞群で約50%程度の低下が認められた運動機能は、移植により6週間で約75%程度まで改善していることが判明した。 (2)自家移植へ向け、subventricular/subependymal zoneからの安全な神経幹細胞の採取方法をサルを用いて確立した。成熟脳内に存在する神経幹細胞をドナー細胞とする場合、自家移植療法の可能性が考えられる。ヒトにおいても神経幹細胞は成熟脳内で脳室周囲に存在することが確認されている。同部位は一般にSilent areaとされており、脳組織を採取しても、臨床上、特に問題となる症状の出現は認められない部位である。本研究では、サルを用いて、安全に、神経脱落症状を誘発することなく少量の脳室周囲組織を採取し、神経幹細胞を抽出・培養することが可能であることを実証した。さらに、得られた細胞を脳虚血巣へ移植し、神経回路の再建における効果を確認した。以上のように、補助金は補助条件に従って、非常に有用に使用されている。
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