研究課題/領域番号 |
12470313
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
中村 利孝 産業医科大学, 医学部, 教授 (50082235)
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研究分担者 |
沖本 信和 産業医科大学, 医学部, 助手 (70330991)
酒井 昭典 産業医科大学, 医学部, 助教授 (90248576)
池田 聡 産業医科大学, 医学部, 助手 (80341501)
岡崎 龍史 産業医科大学, 医学部, 助手 (50309960)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 運動 / 荷重 / 骨量 / 骨強度 / 骨形成 / 骨吸収 / 一酸化窒素 / CFU-f / 非荷重 / 再荷重 / 海綿骨 / cyclor-oxygenase-2 / c-fos / 骨髄細胞 / 骨芽細胞 / 破骨細胞 / 炎症 / 2型コラーゲン誘発関節炎 / ミネラル沈着結節形成能 / 繊維性結節形成能 / 慢性荷重 / クライミング / iNOS / NO / 尾部懸垂 / マウス |
研究概要 |
我々は、4年間の研究結果から次のような成果を得た。重力・荷重による骨の形態、代謝動態、強度の変化を組織、細胞、分子レベルで包括的に明らかにした。 1)成長期ラットにおいて、抵抗運動(ジャンプ)は、皮質骨の外方への偏位(cortical drift)を促進し、有酸素運動(ランニング)よりも効率的に骨形成を刺激することによって、骨量と骨強度を増加させることを示した。 2)我々は、独自に、自発的クライミング運動動物モデルを開発した。4週間で、腰椎椎体と脛骨の両者で、海綿骨量、骨形成率、骨梁幅は増加し、破骨細胞面は減少した。8週間で、大腿骨と脛骨の骨密度は増加したが、腰椎の骨密度は増加させなかった。自発的クライミング運動は、椎体海綿骨よりもむしろ大腿骨骨皮質と脛骨海綿骨に効果があることが明らかになった。運動の骨形成に与える効果は骨格部位特異的であった。 3)自発的クライミング運動後2週の脛骨から採取した骨髄細胞を培養した結果、運動をしていないマウスの脛骨から採取した骨髄細胞と比べて、アルカリフォスファターゼ陽性CFU-f数とmineralized nodule形成面積は増加し、酒石酸抵抗性酸フォスファターゼ陽性多核細胞(破骨細胞様細胞)の形成は減少した。4週では、両群に差はなかった。これらの結果から、自発的クライミング運動は、海綿骨量を増加し、骨吸収を抑制し、引き続き骨形成を促進した。運動は、初期には、骨髄細胞での破骨細胞形成を抑制し、骨芽細胞形成を促進したが、後期にはそれらの効果は減弱した。 4)非荷重後の再荷重時の骨形成促進には、誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)が合成する一酸化窒素(NO)が必須である、という結論を得た。 5)ラット腰椎の卵巣摘除後早期における力学強度の低下は、骨量よりも骨梁表面形態に依存することを示した。
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