研究課題/領域番号 |
12470327
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 京都大学 (2001) 秋田大学 (2000) |
研究代表者 |
羽渕 友則 京都大学, 医学研究科, 助教授 (00293861)
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研究分担者 |
小泉 昭夫 京都大学, 医学研究科, 教授 (50124574)
加藤 哲郎 秋田大学, 医学部, 教授 (40004642)
小川 修 京都大学, 医学研究科, 教授 (90260611)
賀本 敏行 京都大学, 医学研究科, 講師 (00281098)
佐藤 一成 秋田大学, 医学部, 助教授 (90270842)
柿沼 秀秋 秋田大学, 医学部, 助手 (70323144)
三品 睦輝 秋田大学, 医学部, 助手 (30301063)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
2001年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2000年度: 10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
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キーワード | 尿路上皮癌 / 前立腺癌 / 膀胱癌 / メチレーション / DBCCR1 / 遺伝子多型 / 第9染色体 / メテレーション / 加齢 / 遺伝子 / 分子遺伝学 / 分子生物学 |
研究概要 |
本邦での尿路上皮癌や前立腺癌の発生頻度は上昇傾向にあるが、その一因として両疾患が高齢者に多く発生することと高齢者社会が進んでいることが考えられる。近年多くのヒト腫瘍でCpGサイトのmethylation異常が報告されている。特に癌抑制遺伝子のプロモーター領域のCpG islandに異常なメチル化が生じ癌抑制遺伝子の発現抑制がおこり癌化に寄与すると考えられている。また近年、メチル化異常が加齢に伴って進行している例が報告されており、加齢に伴うメチル化異常が癌抑制遺伝子や細胞周期の調節遺伝子群の発現異常を来し、発癌に関与している可能性がある。我々は9q上の尿路上皮癌の抑制遺伝子の候補領域を9q32-33にマップし、新たな遺伝子DBCCR1を同定した。さらにDBCCR1の5'領域のhypermethylationにより、その発現が抑制されることを報告してきた。本研究では正常尿路上皮ならびに尿路上皮癌を対象として、DBCCR1の5'領域のCpG methylationを調べ、メチル化のタイミングを検討した。尿路上皮癌45症例より69腫瘍、正常尿路上皮21例を解析した。その結果、加齢に伴い正常尿路上皮でもDBCCR1の5'領域のmethylationが認められた。DBCCR1の5'領域のhypermethylationは50%以上の腫瘍で認められたが、この異常は腫瘍の病期、異型度に関係なく観察された。この領域のhypermethylationは尿路上皮癌発生の極めて初期に生じている可能性がある。また尿路上皮癌が高齢者に多い理由として、正常尿路上皮でもhypermethylationが加齢に伴い進行していることが関与し、いわゆるfield defectの基盤となっている可能性もある。 現在、加齢に伴う尿路上皮癌や前立腺癌の遺伝的背景因子を同定する目的で、尿路上皮癌においては従来、関与が報告されている、Her-2、CyclinD1やMnSODなどを、前立腺癌ではステロイドホルモン合成代謝に関与する遺伝子群(SRD5A2,CYP17,CYP11A1)の多型解析を進め、一部の結果を報告した。
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