研究課題/領域番号 |
12470351
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
瓦林 達比古 福岡大学, 医学部, 教授 (30142350)
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研究分担者 |
北村 憲司 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (30112345)
井上 善仁 福岡大学, 医学部, 講師 (20260698)
坂本 康二 福岡大学, 医学部, 教授 (30078761)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 子宮筋 / 妊娠 / カルシウムチャネル / クローニング / Caチャネルサブユニット / ヒト子宮筋 / 縦走筋 / 輪走筋 / 分娩 / 電位依存性Caチャネル / Ca^<2+>チャンネル / β_2受容体 |
研究概要 |
子宮筋の電位依存性Caチャネル(VDCC)は2種類存在するが、そのT型およびL型の生理的役割を調べるために、T型a1サブユニットのa1G、a1HおよびL型a1CのmRNA発現量をラットの妊娠経過と関連させて検討した。その結果、ラットでは妊娠中期に子宮筋の細胞数増加と肥大が生じるが、縦走筋ではT型a1G、a1H、L型a1Cはこの中期に急激な増加を示した後次第に減少して分娩直前に最低の発現量を示し、分娩中には再び急速に増加した。L型はT型に比して発現量が2-3倍多いことから、分娩時子宮収縮の主なCa流入経路として、またT型はペースメーカー電流として発現し機能している可能性が考えられた。一方、輪走筋では妊娠中期にはL型、T型共に緩やかな増加を示し、a1Gを除いて分娩時まで増加し続けた。しかしながらa1Gを除くCaチャネルの発現レベルは縦走筋に比して低く、分娩時に高くなることからVDCC発現は分娩直前に急激に変化し、縦走筋、輸走筋共にVDCCは主なCa流入経路として興奮収縮のトリガー機構として機能していることが推測できた。ヒト子宮ではa1G、a1Hは存在するがa1Iは殆ど無く、ヒト子宮筋収縮における前2者のサブユニットの重要性が示唆された。そこで、ヒト子宮筋組織よりcDNA libraryを作製し、増幅に高い正確性を持つDNA polymerase (KodPlus)を用いてa1HサブユニットのPCR cloningを行った。子宮筋より得たクローンのsequencingの結果は、Perez-Reyesらの発表した塩基配列(Origin : Human heart)よりC端が780bp程長かった。また、細胞内C端側の長鎖の中程に11個のアミノ酸(塩基33base)を欠損し、またドメインIIIとIVの間の細胞内ループの中程に6個のアミノ酸(塩基18base)を欠損するsplice variantと考えられる二つのクローンも同時に得ることができた。このクローンをBHK細胞に発現させたところ、これまでの報告と一致する電流を得た。
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