研究課題/領域番号 |
12470375
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形成外科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高戸 毅 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (90171454)
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研究分担者 |
江口 智明 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (00302688)
須佐美 隆史 東京大学, 医学部・附属病院, 助教授 (80179184)
中塚 貴志 埼玉医科大学, 附属病院, 教授 (80198134)
宮田 暉夫 株式会社高研, 研究開発本部, 部長(研究職)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2001年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2000年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
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キーワード | フローティング・ボーン法 / 仮骨延長法 / エラスティックゴム / 創外固定装置 / 三次元構成 / 三次元構築 / 骨延長 / 顎顔面骨 |
研究概要 |
今回の研究では、未熟な仮骨の形態適合能を利用して、目的とする方向に、仮骨を誘導するフローティング・ボーン法を用いて仮骨延長法の自由度を高め、顎顔面骨に3次元的構築を行うと同時に、安定した咬合、良好な咀嚼機能や顎関節機能を誘導していくことである。このフローティング・ボーン法の特徴は、まず、従来の強制的な骨延長装置の伸展による延長に代わり、顎関節などの周囲組織に無理な力がかかりにくい、応力開放持続的延長装置を使用する点である。分回われわれは歯科矯正用のエラスティックゴムを用いた創外固定装置を考案した。この矯正用エラスティックゴムは、仮骨形成の遅い顎骨の皮質骨形成が、過度の牽引によって骨吸収に転じないよう、骨延長中に応力開放が次第に起きることを可能にした。延長期間中、延長方向、延長力とも可変であることから、3次元的構成を持う顎顔面形成を可能にする。第2の特徴は、延長終了後、仮骨形成の初期の段階から、牽引ゴムを使用し、未熟な仮骨の皮質骨への形成方向を積極的に創の外部からも誘導していくことである。第3の特徴は、骨延長中に、積極的に咬合運動、咀嚼運動を誘導しながら骨延長を行うことである。生体適合のメカニズムを利用して、延長骨が生体運動に適合した形態と機能を獲得するよう工夫した。その際、筋肉などの軟部組織の変化、および軟部組織からの影響に留意した。 従来の顎顔面骨の骨延長においては、延長部に皮質骨を形成することに主眼がおかれていた。これに対し、今回の研究に用いる手法は、むしろ未熟な仮骨の形態適合能を応用し、咬合運動、咀嚼運動を利用しながら骨形成を誘導することにより、従来の技術では困難であった安定した咬合、良好な咀嚼機能や顎関節機能を有する顎顔面骨および顔面軟部組織の3次元的構築を可能にし、興味ある知見を得たので報告した。
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