研究分担者 |
MEHMET Gunduz (GUNDUZ Mehmet) 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70333507)
辻極 秀次 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70335628)
長塚 仁 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (70237535)
小守 壽文 (小守 尋文) 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00252677)
長岡 紀幸 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70304326)
中野 敬介 岡山大学, 歯学部, 助手 (10325095)
石割 裕三 岡山大学, 歯学部, 助手 (10304312)
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配分額 *注記 |
13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
2002年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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研究概要 |
歯胚分化過程における上皮間葉相互作用を明らかにする為,BMP family遺伝子発現,基底膜の主要構成成分であるIV型コラーゲンの各α鎖の局在および消長を観察した。胎生11日歯胚ですでにBMP-4,7の発現が認められ胎生12日でBMP-2の発現も認められた。IV型コラーゲン各α鎖は,歯胚上皮基底膜に部位および時期特異的な局在と組み合わせが存在することが明らかになった。 また,Cbfa1ノックアウトマウスを用いて詳細な検討を行った結果。歯牙形態形成と基質蛋白遺伝子発現にCbfa1の関与が認められた。Cbfa1ノックアウトマウスにおける臼歯の歯胚発育は,帽状期で停止しており,α5鎖が特異的な染色性を示す所見が得られた。一方,切歯では基質蛋白遺伝子発現から象牙芽細胞およびエナメル芽細胞にまで分化しており,臼歯および骨芽細胞とは異なるCbfa1による分化機構や転写調節機構が存在する可能性が示唆された。 歯原性腫瘍の細胞分化および機能分化を明らかにする為、IV型コラーゲン各α鎖,BMP familyの関与について検討した。IV型コラーゲンはエナメル上皮腫ではα1,2,5,6鎖から構成されていたが,腺様歯原性腫瘍,線維形成性エナメル上皮腫ではα4の特異的な局在が認められた。BMP familyは線維形成性エナメル上皮腫では,間質は歯周組織への分化を示し,これらの分化にBMP familyが関与している可能性が示唆された。腺様歯原性腫瘍では,BMP familyの局在および機能分化から,歯胚の基質形成期に類似していた。以上より歯原性腫瘍においても歯胚と同様にIV型コラーゲンα鎖の局在が腫瘍細胞の分化と関与しており,各組織型の腫瘍実質と間質の分化・誘導にBMP familyが特異的に関与している可能性が示唆された。
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