研究課題/領域番号 |
12470390
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
上崎 善規 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (40116017)
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研究分担者 |
佐伯 万騎男 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (30273692)
和田 孝一郎 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (90263467)
米原 典史 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (70124534)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,600千円 (直接経費: 14,600千円)
2001年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 11,300千円 (直接経費: 11,300千円)
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キーワード | 一酸化窒素 / 三叉神経 / ニトロ化たんぱく質 / 痛覚 / サブスタンスP / アロディニア / ペルオキシナイトライト / 脊髄背側路核 / ニトロ化タンパク質 |
研究概要 |
脊髄背側路核から調整した三叉神経知覚終末シナプトソーム分画、同部位に挿入したマイクロプローベ、さらには培養ヒト神経芽細胞を用いて、歯髄からの知覚(痛覚)刺激伝達に対する一酸化窒素の影響を検討した。 三叉神経背側路核にプローべを挿入した実験動物の歯髄を刺激することにより、サブスタンスPが遊離された。また、グルタミン酸受容体刺激薬の投与により一酸化窒素が遊離された。さらに、一酸化窒素の関与は、痛覚過敏状態(アロディニア)でも認められた。 さらに、脊髄背側路核の神経終末を用いた潅流実験では、一酸化窒素ドナーの存在下に脱分極刺激した場合、グルタミン酸遊離は影響されなかったが、サブスタンスP遊離は抑制された。また、一酸化窒素ドナーは神経終末のサイクリックGMPを増加させ、グアニル酸シクラーゼ系の関与を示唆した。 また、培養細胞では一酸化窒素は神経細胞の接着たんぱく質をニトロ化し、刺激時の細胞内カルシウム上昇を促進するとともに、細胞死を誘導することを示した。 以上より、脊髄背側路核レベルにおいては、グルタミン酸刺激により一酸化窒素が遊離され、さらにこの一酸化窒素は痛覚刺激伝導系を抑制的に制御していることが明らかとなった。また、過剰の一酸化窒素は神経細胞死を引き起こす可能性も示唆された。
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