研究課題/領域番号 |
12470397
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態科学系歯学(含放射線系歯学)
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研究機関 | 高知医科大学 |
研究代表者 |
尾崎 登喜雄 高知医科大学, 医学部, 教授 (70031995)
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研究分担者 |
木村 剛 高知医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (10294836)
植田 栄作 高知医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (10203431)
山本 哲也 高知医科大学, 医学部, 助教授 (00200824)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
2001年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2000年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | カンジダ症 / ラクトフェリン / ラクトフェリンペプタイド / 唾液 / 好中球 / マクロファージ / 活性酸素 / NADPH / ディフェンシン |
研究概要 |
真菌感染症のコントロールを目的に実験を行い、以下の結果を得た。 1.口腔カンジダ症患者では、唾液分泌量が低下していると共に、唾液中のsIgA、SC、ラクトフェリン、トランスフェリンの各レベルが低下していた。 2.唾液によるカンジダ菌の上皮細胞付着抑制作用は患者において劣っており、唾液のカンジダ菌増殖抑制作用(ラクトフェリン濃度と相関)も劣っていた。唾液中の好中球のカンジダ菌殺能は患者において劣っていた。 3.加齢により唾液分泌量は低下し、唾液中の好中球の活性酸素(スーパーオキサイド)生成能が低下すること、高齢者の口腔粘膜上皮は若年者の口腔粘膜上皮よりも、カンジダ菌の被付着性が高く、より多数のカンジダ菌が付着すること、加齢により唾液中のカンジダ菌数は増加すること、等が明らかとなった。 4.口腔癌の治療により、カンジダ菌の付着能が上昇し、増殖能が上昇した。さらに、抗癌剤・放射線により口腔カンジダ菌は抗真菌剤に対して、より抵抗性となった。 5.ラクトフェリンペプタイドPeptide 2は、好中球の活性酸素産生能を高め、殺カンジダ能を増強した。 6.マウスの深部カンジダ症においてPeptide 2は、マウスの生存期間を延長し、本ペプタイドとアムホテリシンBの併用により各々の単独投与よりも著明な治療効果が認められた。これらの結果より、口腔カンジダ菌の制御における唾液の重要性が明らかになった。そして、Peptide 2と抗真菌剤の併用は深在性カンジダ症の制御において、より有用であると考えられた。
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