研究課題/領域番号 |
12470401
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態科学系歯学(含放射線系歯学)
|
研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
堂前 尚親 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (60115889)
|
研究分担者 |
梅原 久範 京都大学, 医学部, 助教授 (70247881)
福島 久典 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (50103099)
今井 久夫 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (80067024)
宮前 雅見 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (20298821)
長野 豊 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (80228048)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
2002年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2001年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
|
キーワード | 辺縁性歯周炎 / fractalkine / RANKL / NK細胞 / T細胞 / 単球 / 血管内皮細胞 / THP-1細胞 / フラクタルカイン / CX_3CR1 / 慢性辺縁性歯周炎 / インテグリン / フィブロネクチン / ICAM-1 |
研究概要 |
慢性炎症性疾患である辺縁性歯周炎の発症と維持の機構を解明するため、種々の検討を行い以下の知見を得た。 1.NK細胞とT細胞の活性化におけるシグナル伝達とその制御機構:CD2架橋刺激はSykを介してShcとCblをリン酸化してGrb2,Crk-Lとの結合を誘導し、IL-2はShcをリン酸化してGrb2との結合を誘導し、両者のシグナルが協調的にNK細胞活性化を誘導する。また、NK細胞上のCD2によりチロシンリン酸化されたLATも、PI3K、Grb2,Crkなどと会合してCD2刺激によるシグナルを多方面に伝達しNK細胞を活性化する。 2.単球およびリンパ球と血管内皮細胞との接着におけるfractalkineの機能:炎症性疾患においてfractalkineは、単球と血管内皮細胞との接着や組織浸潤に深く関与する。また、fractalkine receptor (CX3CR1)は、NK細胞、γδT細胞、CD8T細胞などのリンパ球や単球に発現し、これら細胞の傷害活性を有するサブセットを同定するマーカーになりうる。さらに、fractalkine刺激により活性化したNK細胞は、PI-3Kを介してIFN-γを産生した。即ち、炎症局所部位にfractalkineが発現すると、NK細胞が局所遊走してIFN-γ産生して炎症反応を進展させ、産生されたIFN-γはさらにfractalkineの発現を増強するという、positive-feed back loopが考えられた。 3.Factalkineを介したNK細胞による血骨内皮細胞傷害:急性および慢性炎症巣において、TNF-αやIL-1により活性化を受けた血管内皮細胞はfractalkineを発現し、細胞接着の誘導と同時に内皮細胞自身が傷害を受けている可能性が示唆された。 4.ヒト歯周組織におけるfactalkineとRANKLの発現:FractalkineとRANKLの発現と局在を、ヒト歯周組織を用いて免疫組繊化学的に検討した。ヒト口腔粘膜および歯肉組織の血管内皮にfractalkineおよびRANKLLが恒常的に発現しており、それぞれ歯周病病変の形成および歯槽骨の吸収に関与している可能性が示唆された。
|