研究課題/領域番号 |
12470460
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山本 照子 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00127250)
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研究分担者 |
坪井 佳子 岡山大学, 歯学部・附属病院, 助手 (50325122)
宮本 学 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40252978)
上岡 寛 岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (80253219)
山下 和夫 岡山大学, 歯学部, 助手 (50304316)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
2001年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2000年度: 9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
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キーワード | 歯根膜細胞 / メカニカルストレス / マイクロアレイ / マイクロアレイ法 |
研究概要 |
平成12年度には、抜去歯から得た歯根膜組織をFlex bottom plateに静置し、細胞をアウトグロースさせ、1ヵ月後、3ヵ月後の細胞に対して伸展力によるメカニカルストレスを一定時間付与した。また、同一被験歯から得た組織片を同様にFlex bottom plate上でアウトグロースさせ、この細胞を対照として両者からtotal RNAを抽出し、cDNAに逆転写後、Radio Isotopeで標識した。両者のmRNAの発現の違いをMicro Array法を用いて1176種類の既知遺伝子について解析した。 平成13年度は、引き続き、異なる3人の被験者の歯根膜を用いて同様の過程で実験を行い、更にtotal RNAを経時的に、負荷直後から24時間後まで数回回収した。その結果、メカニカルストレスにより発現が増強される遺伝子と、発現が抑制される遺伝子が同定された。また、早期に一過性に強く発現した後に減少するものや、その逆のパターンの発現様態を示す遺伝子があることがわかり、それらの機能の解明を行っている。一方、ヒト歯根膜の組織片から遊離してくる細胞を数代継代した後にFlex bottom plateに播種し、その細胞に対し、メカニカルストレスを付与する同一の実験を行った。同様にメカニカルストレスのmRNA発現に対する影響をmicro array法により検討したところ、前述の結果をある程度反映しているものの、継代後の細胞はストレスに応答する遺伝子の数が少なく、その絶対的変化量も小さかった。これらのことより、ヒト歯根膜細胞は、継代培養による細胞の老化、あるいは、初代培養でも培養日数が長くなることによる細胞の老化がストレスに対する応答性を低下させている可能性、あるいは、ストレスに対する応答性が低下したクローンの選択が起こっている可能性が示唆された。 今後は、現在までに報告されていないサイトカイン、成長因子様の遺伝子、シグナル伝達に関与する未知の遺伝子を同定し、その塩基配列を調べて、それらの遺伝子のメカニカルストレスに対する応答性をRT-PCR法等により詳細に解析を進める予定である。現在、以上の知見を国際誌に投稿中である。
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