研究課題/領域番号 |
12470468
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
歯周治療系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
渡辺 久 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (40143606)
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研究分担者 |
荒川 真一 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助手 (20302888)
野口 和行 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90218298)
萩原 さつき 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 講師 (70134715)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2002年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
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キーワード | 遺伝子診断 / 低フォスファターゼ症 / 歯周疾患 / 臓器非特異型アルカリフォスファターゼ / 点変異 / 発現ベクター / 変異遺伝子 / COS-1細胞 / 点突然変異 |
研究概要 |
当該研究期間を通じて、我々は日本人の鎖骨頭蓋異形成症患者のCBFA-1遺伝子につてPCR-SSCP法とPCR-RFLP法を駆使して遺伝子解析を行った。発端者は鎖骨の異形成、大泉門の開在が明らかであり、身長は低く、過剰歯、乳歯晩期残存が認められた。遺伝子解析の結果、CBFA-1遺伝子のコドン128番目に1bpの挿入配列(383insT)が認められた。また、同様の手法で成人型低フォスファターゼ症に関連する新規の変異型ALP遺伝子(C571T)を見い出した。 加えて、重度歯周疾患の認められた小児型HOPS患者で新規に発見された2つの遺伝子変異、すなわち、1155番目塩基が点変異(T1155C)することによりアミノ酸置換を起こすミスセンス変異(F310L)と1320番目塩基が点変異(G1320A)する結果生じるミスセンス変異(V365I)の両者について、その機能発現を検討した。 ヒト歯根膜細胞からクローニングした正常TNSALP遺伝子を発現ベクターpcDNA3に組み込み、さらにsite-directed mutagenesisにより小児型HOPS患者から得られた変異(F310L, V365I)を導入した発現ベクターを作製し、Lipofectin法を用いて、COS-1細胞にtransfectionし、一過性に蛋白質を強発現させた。遺伝子導入は正常である野生型単独、それぞれの変異型単独、野生型と変異型の組合せおよび変異型両者の組合せで行った。遺伝子導入後、48時間あるいは72時間後に、COS-1細胞を集めて、遠沈後、上清を集めてALP活性と蛋白量の測定に供した。 COS-1細胞に発現させた変異蛋白のALP活性は変異型(V365I)ではほとんど認められなかった。もう1つの変異型(F310L)単独のALP活性は野生型の値の65%を示した。ALP活性は野生型と変異型(F310L)の組合せが最も高く、次いで、野生型と変異型(V365I)、野生型単独、変異型(F310L)単独、変異型両者の組合せ、変異型(V365I)単独の順であった。小児型HOPS患者の臨床症状の発現に、変異型(V365I)アルカリフォススファターゼ遺伝子が極めて重要であることが示唆された。
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