配分額 *注記 |
10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
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研究概要 |
歯周疾患におけるγδ型T細胞の役割を調べるための基礎的研究として,リステリア経口感染マウスモデルを用い,腸管上皮細胞(i-EC)とγδ型腸管上皮間リンパ球の初期感染防御機構の解析を行った. BALB/c, C57BL/6マウス8週齢雌にリステリアを経口投与し,感染後のパイエル板,腸間膜リンパ節,肝臓,脾臓における菌数を測定したところ,全ての臓器においてC57BL/6,BALB/cの順の抵抗性を示した.この抵抗性の差にTリンパ球の細胞分画が関与しているかどうかフローサイトメーターにてCD8αα/CD8αβ及びTCRαβ/γδの解析を行ったが,各マウス間及び感染前後で大きな差は認められなかった.そこでTリンパ球の機能を調べるためRT-PCR法及びELISA法を用いて検討した.mRNA及びタンパクレベルにおいて,C57BL/6のαβ/γδT細胞はBALB/cに比べより強くTh1に傾いていることが示唆された.この細胞性免疫の誘導への上皮系サイトカインの関与を調べるため,i-ECのmRNA及びタンパクレベルで検討したところ,IL-7及びIL-15mRNAは感染1日目にBALB/cに比べC57BL/6において著しい増強が認められ,IL-15タンパクにおいてもmRNAと同様の結果が得られた.toll-like receptor2はマイコバクテリアやグラム陽性細菌のリポタンパクの受容体と考えられている.リステリアの細胞壁成分を認識しIL-15遺伝子転写に関与するとされるtoll-like receptor2について検討したところ,感染1日目のC57BL/6において発現増強が認められた. これらの結果より,toll-like receptor2を介したリステリア認識の差が粘膜感染において上皮細胞から産生されるIL-15に関与し,上皮間リンパ球の増殖活性化因子として働き,初期感染防御に重要であることが示唆された.
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