研究課題/領域番号 |
12470482
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
長尾 善光 徳島大学, 薬学部, 教授 (40027074)
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研究分担者 |
佐野 茂樹 徳島大学, 薬学部, 助教授 (20226038)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
2001年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
2000年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
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キーワード | 非結合性相互作用 / 分子認識 / 反応メデイア / 有機硫黄化合物 / X線結晶構造解析 / 不斉Pummerer反応 / カルバペネム系抗生物質 / ab initio / 有機イオウ化合物 / チアジアゾリン / チアゾール / 反応メディア / アシルアミノチアジアゾール / アシルイミノチアジアゾリン |
研究概要 |
われわれは新反応及び新規不斉誘導反応の開発並びに創薬研究過程で、各種非結合性相互作用(S…O、S…N、S…S、S…π、π…π、CH…π、CH…O)を見い出し報告してきた。アンジオテンシンII受容体拮抗剤及びカルバペネム系抗生物質ピアペネムの分子内における非結合性S…O相互作用の発見を契機に、積極的に新規モデル化合物を合成しX線結晶構造解析及びab initio MO計算を駆使してイオウ原子が介在する各種非結合性相互作用を証明している。このような非結合性相互作用を分子認識の手段として複合的に採用した医薬品設計、有機反応設計、反応メデイア設計等を行い、独創的な新戦略に基づき新反応開発及び医薬品開発を実施展開している。チアゾリジンチオンの酸化的脱硫二量化反応生成物分子内においてS…S相互作用を見い出した。最近、新規な各種オルトハロゲンフェニル置換アシルイミノチアジアゾリン誘導体を合成開発し、始めてO…S…X(X=F、Cl、Br)非結合性相互作用の存在をX線結晶構造解析及びab initio MO計算によって証明した。さらに、医薬品や電子伝達機能性材料開発を指向して、各種モノー、ビー、トリチアゾール誘導体ならびにホタルルシフェリン類似化合物を合成し、X線結晶構造解析及びモデル化合物のab initio MO計算によりそれらの分子内非結合性S…X(X=O、N、S、Br)相互作用を実証した。合成化合物のなかには、抗腫瘍活性を示すものも確認された。また、反応メデイアとしてのアミド系溶媒とキラルスルフォキシド体との分子間非結合性S…O相互作用を活用する高化学選択的及び高立体選択的不斉Pummerer反応の開発に成功した。分子内非結合性S…O相互作用を有するアシルイミノチアジアゾリンをペンダント分子とする新規なカルバペネム系抗生物質の合成開発も達成した。
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