研究課題/領域番号 |
12470492
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大泉 康 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (00006355)
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研究分担者 |
齊藤 真也 (斉藤 真也 / 斎藤 真也) 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (80271849)
松永 公浩 東北大学, 大学院・薬学研究科, 講師 (90222306)
中畑 則道 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (60045804)
中谷 圭吾 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教務職員 (60281979)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
2001年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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キーワード | 海洋天然物 / Ca^<2+>チャネル / Ca^<2+>放出 / PI-3キナーゼ / アクチン / 平滑筋 / グラミン誘導体 / Ca^<2+>チャンネル / cAMP / ビスプラシン / Ca^<2+>遊離 / リアノジン受容体 / ユージストニン類 |
研究概要 |
近年、細胞情報伝達の研究は急速に進展しているとはいえ、多くの解決されなければならない問題を抱えており、特異性の高い薬理学的ツールの出現が望まれている。海洋天然生理活性物質の研究はまだまだ未開の分野であり、今後も新奇な化合物やユニークな生物活性を示す物質の発見も期待できるものと思われる。本研究では、海洋由来の細胞情報伝達系に作用する生理活性物質を探索し、それらを薬理学的ツールとして、さらに創薬のリード化合物として応用していくことを目的としている。これまでに、(1)細胞のCa動態、(2)PI-3キナーゼ、および(3)細胞骨格と、細胞内情報伝達経路におけるシグナルの入力から出力までそれぞれに作用する化合物を得ることに成功した。ホンダワラコケムシから得られたグラミン誘導体に顕著な血管平滑筋の収縮抑制作用を見出した。作用解析の結果、グラミン誘導体はCaチャンネルを阻害することによって細胞内へのCa流入を抑制していることを明らかにした。海綿から単離したビスプラシンが骨格筋筋小胞体からのCa遊離を促進することを見出した。詳細な作用解析の結果、ビスプラシンはCa遊離試薬として知られているカフェインと同様の作用機構でリアノジン受容体を介してCa遊離を惹起することが明らかになった。これまでの研究で既に我々が見出した筋小胞体からのCa遊離を惹起する海洋天然物ユージストミンDの構造活性相関を検討したところ、β-カルボリン骨格の5位および7位にハロゲン原子が存在することがCa遊離作用に必須であり、さらに9位のメチル基がこれらの誘導体のCa遊離作用に重要な役割を果たしていることが明らかになった。 我々はさらに、カイメンより単離したハレナキノンを用いて、アポトーシスにおけるPI-3キナーゼの役割を検討した。また、細胞骨格に作用するゴニオドミンAによって細胞の遊走能が阻害されることを見出した。
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