研究課題/領域番号 |
12470494
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
|
研究機関 | 北海道大学 (2001-2002) 東京大学 (2000) |
研究代表者 |
鈴木 利治 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (80179233)
|
研究分担者 |
石 龍徳 順天堂大学, 医学部, 講師 (20175417)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
2002年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2001年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2000年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
|
キーワード | アルツハイマー病 / β-アミロイド / アミロイド前駆体タンパク質 / X11-like / NF-κB / XB51 / ノックアウトマウス / 遺伝子ノックアウトマウス |
研究概要 |
アルツハイマー病の発病原因として、β-アミロイド(Aβ)の生成・分泌・凝集・細胞外蓄積が考えられている(アミロイド仮説)。Aβは、前駆体タンパク質APPから細胞内で生成されるが、APPの細胞質ドメインは、APPの代謝・生理機能を制御する複数のモチーフを含んでいる。我々は、APPの代謝・生理機能を分子レベルで理解する目的で、APP細胞質ドメインのモチーフと相互作用するタンパク質を単離している。その中の1つ、X11Lは神経特異的に発現する事から、神経細胞におけるAPPの代謝・生理機能制御に重要な役割を果たしていると予想された。そこで、平成12年度から14年度にわたり、APP代謝におけるX11Lの機能解析を行ってきた。X11Lに結合するタンパク質を酵母Two-hybrid系を用いて探索したところ、XB51と名付けた新規細胞質タンパク質、転写因子NF-kBおよび新規膜タンパク質を得た。これらはX11Lの活性を修飾し、結果的にAPPの代謝を調節する役割を行っていた。さらにX11LのAPPへの結合は、JNKによるAPPのリン酸化を増強することを見出した。APPのリン酸化はAPPの機能・代謝制御で重要な働きをしており、X11Lの結合が14アミノ酸アミノ末端側のリン酸化に影響することは興味深い。APPのリン酸化はX11Lと同じ結合サイトに結合する他のアダプター分子Fe65の結合に影響を与えることから、X11LとFe65が同じサイトをどのように共有してAPPの代謝・機能調節を行っているのかを解明する上で重要な知見を得たと考えている。さらにX11Lの個体での機能を解明する目的で、ショウジョウバエの視神経にヒトX11L遺伝子を強制発現させた。遺伝子を発現したハエでは視神経がアポトーシスを起こしrough eyeが観察された。これはX11lが神経変性に関与するタンパク質であることを示唆した。また、マウスにおける機能を解析する目的で遺伝子ノックアウトマウスを作製した。現在解析を進めている。
|