研究課題/領域番号 |
12470513
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療社会学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉矢 生人 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (80028505)
|
研究分担者 |
中島 和江 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00324781)
武田 裕 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20127252)
山本 浩司 大阪大学, 医学部・附属病院, 助手 (60304060)
大日 康史 大阪大学, 社会経済研究所, 助教授 (60223757)
鹿内 清三 国際医療福祉大学, 医療経営管理学科, 講師
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
2001年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2000年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
|
キーワード | リスクマネージメント / 患者満足度 / 医療事故 / 医学教育 / 医療情報 / 医療経済 / 医療の質 / 電子カルテ / 診療録 / 医事紛争 |
研究概要 |
大阪大学医学部附属病院では、平成12年7月より病院情報システム・イントラネットを用いたインシデントレポーティングシステムの利用を開始し、事故防止に資する多くのレッスンを蓄積してきた。これまでに実施してきた事故防止方策は次の3つに大別できる。一つはヒューマンエラーの発生するピットフォールの把握とそれに基づいた注意喚起や情報の提供である。特に、医師のオーダーリング方法、看護師の与薬プロセス、スタッフ間のコミュニケーションには、エラーを誘発するような典型的な状況が見られる。これらをもとに、院内新聞の発行や院内ホームページへの掲載、年3回の職員研修、2ヶ月に1回のリスクマネジャー会議などを通じて、職員の注意喚起を図ってきた。さらに、内部監査として、事故防止担当者により組織されたパトロール隊による巡回・点検、および各部門の医長と看護師長が一緒に他部門を訪問・評価する院内相互チェックも実施している。選定された業務内容に対してチェックリストを作成し、その成績一覧表をフィードバックすることによりエラー防止につなげている。 一方で学生への教育は医療学の講義を通じて継続的に行い、リスクマネージメントに対する意識が向上した。 また、患者満足度については、糖尿病などいわゆるコモンディジーズにおいても一般医の提供する医療内容に満足せず、専門的医療を望む患者が多いことが明らかとなった。現在、平素はかかりつけ医に受診しつつ、大学病院での専門的治療を定期的に受けることができ、結果として大学病院への外来患者の集中を招かないための、紹介・逆紹介システムを含めた病診連携ネットワークが完成しつつある。
|