研究課題/領域番号 |
12470520
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人類遺伝学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
田宮 元 東海大学, 医学部, 助手 (10317745)
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研究分担者 |
小澤 明 東海大学, 医学部, 教授 (20096209)
猪子 英俊 東海大学, 医学部, 教授 (10101932)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
2001年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2000年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
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キーワード | マイクロサテライトマーカー / 尋常性乾癬 / 遺伝的相関解析 / SNPs / アンチセンスRNA / RT-PCR / 転写産物 / アンチセンス RNA / 相関解析 / マイクロアレイ / 発現遺伝子解析 / HLA |
研究概要 |
尋常性乾癬感受性領域としてHLAが知られていたが、我々はすでにマイクロサテライトマーカーを用いた遺伝的相関解析により、HLA-C遺伝子座から約160kbテロメア側に位置する領域(約54kb)へと絞り込んでいる。さらにこの領域に5個の皮膚組織にて発現する遺伝子を同定している。 そこで、真の感受性遺伝子を特定するために、この領域のSNPsをすべて見出し、患者・健常者両集団間で相関解析を行い、感受性対立遺伝子を排他的に同定することを試みた。その結果、約200個のgSNPs(genomic SNP)と約80個のcSNPs(coding SNP)を見出し、有意に相関する対立遺伝子をもつ遺伝子はSEEK1遺伝子ならびにS遺伝子であった。ただしS遺伝子に関し、他グループによる白人集団を用いた解析結果では我々の解析結果とは異なる対立遺伝子を感受性対立遺伝子としていることから、S遺伝子が真の疾患感受性遺伝子とは考えられないため、SEEK1遺伝子が乾癬の感受性遺伝子であると判断した。 このSEEK1遺伝子はその構造的特徴からタンパク質を発現しているとは考えにくく、転写産物(mRNA)として乾癬発症に寄与していることが想定された。SEEK1遺伝子はS遺伝子のアンチセンス鎖となっていることから、SEEK1遺伝子の転写産物がS遺伝子の発現に影響を与えていることを仮定した。そこで、SEEK1遺伝子の転写産物を詳細に調査したところ、S遺伝子を含め、乾癬感受性領域はほぼすべてにわたって連続的に転写産物が観察された。さらに、この転写産物には多くのバリアントが存在してることが明らかになり、また、このバリアントのほとんどはS遺伝子のアンチセンス鎖を保有していた。今後は患者の皮診部および無診部より得られたRNAを用いて、SEEK1遺伝子ならびにS遺伝子の発現量を定量的に測定することにより、両遺伝の相互関係を追及する予定である。
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