研究課題/領域番号 |
12470526
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
内海 英雄 九州大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (20101694)
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研究分担者 |
輿石 一郎 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助教授 (20170235)
筒井 裕之 九州大学, 大学院・医学系研究院, 講師 (70264017)
下川 宏明 九州大学, 大学院・医学系研究院, 助教授 (00235681)
市川 和洋 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (10271115)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
14,700千円 (直接経費: 14,700千円)
2001年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 11,600千円 (直接経費: 11,600千円)
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キーワード | 生体ESR-CT / フリーラジカル / スピントラップ / 活性酸素 / 活性窒素 / 病態解析 / 心不全 / スピンプローブ / 活性酸素種 / 心筋梗塞 / 拡張型心筋症 |
研究概要 |
心不全は各種心疾患の末期像であり、その予後は悪性腫瘍に匹敵するほど悪く、患者の日常生活を著しく制限するなど、その効果的な予防法の開発がきわめて重要な疾患である。近年、活性酸素や活性窒素をはじめとするフリーラジカルが、生体内でラジカル間クロストークやレドックスバランスの崩壊を介して心不全の発症・進展に関与していることが示唆されている。 生物個体でのレドックス変動を明らかにするには、レドックス変動を画像化することにより、時間・空間でのダイナミックな解析を行うことが望まれる。我々は、生体計測ESR-CTシステムを開発し、ニトロキシドラジカルをプローブとしマウス生体内でのラジカルの生成を無侵襲的に解析してきた。この解析手法は心不全などの疾患とフリーラジカルとの関わりを動物個体レベル、分子レベルで解明する上で非常に有効である。 本研究ではまず心不全モデルをイヌで作成し、疾患成因及び進展へのフリーラジカルの関与を解析した。その結果、心不全筋では抗酸化酵素活性の低下は認められず、ESR法を用いてフリーラジカル産生が亢進していることを直接証明した。また心不全におけるフリーラジカルの生成源としてミトコンドリア電子伝達系が重要であることも明らかにした。さらに、心臓移植後の再生率とラジカル産生との関係を調べ、ラジカル産生が低い心臓を移植した場合に再生率が高いことを明らかにした。一方これらフリーラジカルを生物個体で無侵襲画像解析するための、全く新しいアルゴリズムを開発を行い、活性酸素と活性窒素の分離画像化に成功するとともに、さらなるシステムの向上を試みた。 本研究は、心不全に活性酸素等のフリーラジカルが関与することを明らかにするとともに、動物個体そのもので無侵襲画像解析する上での新しいアルゴリズムを開発を試みたものである。
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