研究課題/領域番号 |
12470541
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
|
研究機関 | 青森県立保健大学 |
研究代表者 |
新道 幸惠 (新道 幸恵) 青森県立保健大学, 健康科学部, 学長 (30162796)
|
研究分担者 |
益田 早苗 青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (10315541)
大関 信子 青森県立保健大学, 健康科学部, 助教授 (70315539)
城島 哲子 青森県立保健大学, 健康科学部, 助教授 (80267872)
佐藤 愛 青森県立保健大学, 健康科学部, 助手 (60315546)
吉川 由希子 青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (50269180)
田中 克枝 青森県立保健大学, 健康科学部, 助手 (40315544)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 母性性 / 母性行動 / 育児観 / 母娘間の伝承 / 量的研究 / 質的研究 |
研究概要 |
我が国においては、少子化社会の問題が社会のあらゆる側面に大きな影響を及ぼしているが、母子保健上にも看過できない問題が生じてきている。その一因には母親の子どもへの関係性があることに着目して次のことを目的として、文献研究、質的研究、量的研究によって3年間取り組んだ。即ち、戦後における母親の母性性や育児観及び母性行動(育児行動)について3世代にわたる伝承性及び、社会、経済、文化などの影響性を各世代間の相違との関連性について明らかにすることを研究目的とした。その結果として、戦後の高度経済成長など経済状態の変化を背景とする核家族化、女性の高学歴化や社会進出等が大きく、母親の母性性、育児観、母性行動に影響していたことが明らかとなった。 戦後、母親のみが育児の役割を担い専念することを求められた時代は、母子関係の問題が顕在化し始めた頃からである。それ以前は、育児は、同居の姑等と分担し、その周囲の家族が支援する形で行われていたことから母親への育児負担はそう大きくはなかった。また、その頃は思春期までの生育課程において実母との接点が大きく、祖母や実母の母性行動、育児行動を見て学ぶことによって受け継いでいるものがあった。しかし、現在育児中の娘世代では、母性性や育児観において実母の有り様から学んでいるものの実際の母性行動、育児行動は、近年の社会、文化、経済の影響を取り込んで習慣化した生活に適合する様式を新たに学び習得しながら母親の主な責任として引き受けなければならない問題状況が明らかになった。従って、本研究結果から、母親から娘への伝承性の活性化、特に思春期までの母娘間における「母性性や母性行動」が伝承する関係性の構築や21世紀社会に適合する母性性や母性行動が形成発展するような地域支援システムを形成することが今後の課題であると結論づけた。
|