配分額 *注記 |
8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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研究概要 |
本研究の目的は,老化および持久的トレーニングがラット骨格筋の熱ショックタンパク質(HSP72)の発現に及ぼす影響を検討することであった。若齢(12週齡)および老齢(100週齡)のF344ラットが年齢群ごとに,コントロール群および運動群の2群に分けられた(各群n=6)。両年齢群のトレーニング群は,トレッドミル上での持久的ランニングを75-80%Vo2maxの強度で1日60分,週5日の頻度で10週間にわたって行なわれた。トレーニング期間終了72時間後,ヒラメ筋(遅筋)および長指伸筋(速筋)が摘出され,ウェスタンブロット法により,HSP72が定量された。コントロール群のHSP72の発現量は,ヒラメ筋の若齢群95±5μg,老齢群100±6μgおよび長指伸筋の若齢群22±2μg,老齢群20±5μgであり,各筋とも年齢による差が見られなかった(P>0.05)。一方,トレーニング群のHSP72の発現量は,ヒラメ筋の若齢群116±3μg,老齢群116±4μgおよび長指伸筋の若齢群66±2μg,老齢群43±6μgで,各筋ともに同年齢のコントロール群よりも有意に(P<0.05)高い値を示した。しかしながら,その増加率は,ヒラメ筋(若齢群+22%,老齢群+15%)と長指伸筋(若齢群+200%,老齢群+115%)では異なるものであった。持久的トレーニングは,骨格筋のHSP72の発現を増加させるが,老化は速筋おいて,その応答性を低下させる。
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