研究分担者 |
吉田 哲也 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (80294164)
岡田 孝 関西学院大学, 情報メディア教育センター, 教授 (00103135)
元田 浩 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00283804)
堀内 匡 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (50294129)
|
配分額 *注記 |
15,400千円 (直接経費: 15,400千円)
2002年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2000年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
|
研究概要 |
初年度には主としてグラフ構造データマイニング手法の理論的枠組みを検討し,更に実問題に対する潜在的有効性検証の立場から活性部分分子構造同定プロトタイプシステムの構築を行った.まず,計算機内のグラフ構造データ表現形式の検討と特徴的グラフパターン抽出の探索原理を検討した.次に,過去の技術から取り入れ可能な要素の調査を行った.そして,化学分野固有の過去の提案技術の中から取り入れ可能な技術要素の調査い,調査結果の反映した活性部分分子構造同定プロトタイプシステムの構築を行った.最後に,活性部分分子構造同定プロトタイプシステムの評価として,発ガン性や変異原性を有する可能性のある化学物質の小規模データにつき活性を特徴づける部分分子構造の抽出性能の評価を行った. 次年度にはグラフ構造データマイニング手法の枠組みを,高速化,省メモリー化及び機能の多様化の観点から拡張し,活性部分分子構造同定実証システムの構築を行った.まず,グラフ構造データマイニングアルゴリズムの高速化,省メモリー化のためのアルゴリズムを考案した.更に,化学工学の関連研究から高速な部分分子構造同定に資する技術調査を実施し,それとの比較において実証システムが有すべき機能設計が得らた.そしてこれらの調査結果を取り入れ,グラフ構造データマイニングの基本原理とアルゴリズムを改良し,大量のグラフ構造データから特徴的なパターンを高速かつ少ない計算機メモリーでマイニング可能な枠組みに拡張した.これらに基づき,た活性部分分子構造同定実証システムを構築した. 最終年度は,前年度までに構築した実証システムの成果を基に,更に望ましいグラフ構造データマイニング機能の検討を行い,実現可能なものについてアルゴリズム検討とシステムヘの追加を行った.そして,拡張した実証システムについて,化学工学の観点からの実用性の最終評価,及び計算理論の観点からの広い分野への一般的適用性について最終評価した.この結果,化学工学分野において大量の分子構造データのマイニングが可能であり,実産業への適用も十分に可能であるとの見通しを得た.現在,本成果を実製品化すべく,産業界との協力体制を構築する活動を実施中である.
|