配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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研究概要 |
本研究では「距離分布」と「通過量分布」というものが基本的なものとなっている.距離分布とは与えられた空間のあらゆる2地点の移動を前提とした距離の全体分布ということになる.研究成果としては主に距離分布に関して以下のような成果が得られた. 1)上記距離分布は領域が円や矩形のようなもの以外では求められていなかったが,行政界のような不定形でも厳密な数値解が求められるアルゴリズムを開発した.これは一様な直線を介して4次元の計算を2次元の計算に帰することを根幹とするアルゴリズムである. 2)またそれ程細長い領域でない場合は,上記の一様な直線上の計算過程より距離分布の近似式を導出した.これは領域面積と領域凸包の図表を含む距離の多項式で表される. 3)上記1)の成果をもとに地域を小地域に分け,小地域間のODで重みをつけることにより,実際の移動距離分布を求めるアルゴリズムを開発した.これを用い東京23区間の移動データにより,東京23区の移動距離分布を算出した.これは従来の代表点間から求める分布より,はるかに滑らかで信頼性が高い. 4)上記1)2)で求めた厳密な距離分布を参照しながら,関東地域に100個の点を打ち,100個の点からあらゆる2点間の組合せについて,道路のみの場合と道路と鉄道を用いた場合の最短時間を計算した.これを用いて両者の所要時間分布を比較すると,関東地域における鉄道か地域全体に果たしている時間短縮効果や空間拡大効果が一目瞭然となった.
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