研究課題/領域番号 |
12480118
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
前川 孝 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (20127137)
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研究分担者 |
曄道 恭 京都大学, 理学研究科, 教授 (50025384)
打田 正樹 京都大学, エネルギー科学研究科, 助手 (90322164)
田中 仁 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (90183863)
長山 好夫 京都大学, 核融合科学研究所・大型ヘリカル研究部, 助教授 (10126138)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | トカマク / 鋸歯状振動 / 崩壊 / 軟X線CT / 熱流 / 磁気再結合 / LHCD / ECH / ECE |
研究概要 |
(1)異なる三ヶ所のトロイダル位置での同時軟X線CTシステムを構築し、WT-3トカマクにおけるオーミック加熱プラズマの鋸歯状振動の崩壊を対象にして、3次元的な熱流を直接観測する世界的にも初めての試みを行った。その結果、qa=3-5のプラズマにおいては、プラズマ中心部のホットコアは、ほぼ円形を保ったまま3ケ所とも等しいシフト量でq=1面に押し付けられてのち、ほぼ同時に平坦化された。この崩壊現象は、m=1/n=1モードによってトリガーされる全磁気再結合モデルに相当する。一方低安全係数(qa<3)でのオーミック加熱プラズマにおいては、ホットコアは弱磁場側の領域においてのみシフト量が大きく、ホットコアの形状も、円形から縦長の楕円、さらには三日月型に変形が進んだ。弱磁場以外の領域でのホットコアは、弱磁場側のシフトが飽和した直後から減少が始まり、弱磁場側のホットコアが三日月に変形した段階でほぼ平坦化し、崩壊が完了した。以上の振る舞いは、弱磁場側のホットコアが強くq=1面に押し付けられる領域でのみ磁気再結合が進み、ここを通ってホットコアの熱と粒子が流出したことを示している。 (2)軟X線CTシステムは、鋸歯状振動と主崩壊に密接に関連した磁気流体不安定性であるテアリング不安定性に関する研究や波動加熱の研究においても有効であった。特に、ミリ波入射による電子バーンスタイ波加熱の加熱過程の研究において、プラズマ中の伝播に伴い電子バーンスタイン波の磁力線方向の波数が上昇し、ドップラーシフトしたサイクロトロン共鳴条件でプラズマの局所領域に電子バーンスタイ波が吸収され、その熱が磁力線に沿って伝わり磁気面上に広がる様相が観測された。
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