研究課題/領域番号 |
12480146
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
近藤 昭彦 千葉大学, 環境リモートセンシング研究センター, 助教授 (30201495)
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研究分担者 |
佐倉 保夫 千葉大学, 理学部, 教授 (70153947)
唐 常源 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (80251198)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
2002年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | 中国 / 華北平原 / 水問題 / フラックス / リモートセンシング / 植生指標 / 小麦 / コーン / NDVI |
研究概要 |
水問題に悩む中国の穀倉地帯、華北平原の北緯38度線上に配置した三ケ所の観測所でフラックス(蒸発散量)の観測を行った。平原西部、石家庄市近郊の楽城観測所ではフラックスに加えて、浸透および分光反射率の観測を行った。その結果、平原の典型的な作物である冬小麦とコーンについては播種から収穫までの熱収支の日変化、季節変化を得ることができた。熱収支に対する潅漑の影響については潅漑前後の熱収支の違いを明らかにするとともに、水条件を変化させた実験プロットにおいて土壌水分と気孔抵抗の観測を行った。その結果、水不足により蒸散が抑制される現象を捉えることができた。 土壌水分と群落抵抗の関係については、有効土壌水分量(圃場容水量とシオレ点の間の比)が0.5を下回ると群落抵抗がリニアーに低下することが明らかとなった。この関係は作物の生育ステージによって異なったが、土壌水分により半乾燥地特有の蒸発抑制効果をモデル化することができることを示した。衛星データに関しては、フェノロジー解析と土壌水分の二点の解析を行った。前者に関しては植生指標とフラックスの間の経験的関係を明らかにし、リモートセンシングによる地点フラックス観測の広域化の方向性を示した。 新しい成果としては、穀物生産量の経年変化と空間分布に関して、制限要因となる社会経済的要因および水循環のあり方によって形成される土地条件の二面から説明することができた。これは自然科学の成果を社会にフィードバックさせるための複合的研究成果と位置付けられる。
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