研究課題/領域番号 |
12480169
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物有機科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
古山 種俊 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (20089808)
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研究分担者 |
張 元偉 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (10302241)
大谷 典正 山形大学, 理学部, 講師 (40302286)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
2002年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2000年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | プレニル鎖延長酵素 / ウンデカプレニル二リン酸 / プレニルトランスフェラーゼ / イソプレノイド / ファルネシル二リン酸 / X線結晶構造解析 / 部位特異的変異導入 / 基質結合部位 / イソペンテニル二リン酸 / ファルネシルニリン酸 / 部位特異的変位導入 / プレニル鎖延長 / 触媒機能改変 |
研究概要 |
シス型プレニル鎖延長酵素として初めて研究代表者らがクローン化した、Micrococcus luteus B-P 26のウンデカプレニル二リン酸合成酵素のX線結晶構造解析を進め、2.2Åの分解能でホモ二量体構造の立体構造の解明に成功した。この酵素のコア構造は6本のβ-シートにより形成される、全く新しい折り畳み構造であった。興味深いことに、イソプレノイド生合成関連の多数の酵素の立体構造がα-ヘリックスのみによって構成される"Isprenoid Synthase Fold"と提唱されている共通の立体構造を持っているのに対し、このウンデカプレニル二リン酸合成酵素はβ-構造の多い、新規な折り畳み構造であることがわかった。 部位特異的変異導入実験により、シス型プレニル鎖延長酵素の5つの保存領域中にある多くの保存残基が基質の結合や触媒機能発現に重要であることが明らかになった他、結晶構造解析でリン酸基の結合モチーフとして示唆されたP-ループ構造がアリル性基質FPPの二リン酸部の結合に関与しており、特に33位のアルギニンが直接結合していることが判明した。また、シス型鎖延長酵素反応が1回起こって生成されるシス-ゲラニルゲラニル二リン酸(Z-GGPP)は各変異導入酵素に対し、FPPと全く異なるKm値を与えることが明確になり、反応中間体となるZ-GGPPはP-ループとは結合せず、全く別の結合部位が存在する可能性を明確にした。 ヒトのデヒドロドリキル二リン酸合成酵素(hds)の他、パラゴムノキ(Hevea brasiliensis)のゴム合成酵素(hrt2)およびゲラニルゲラニル二リン酸合成酵素のcDNAクローニング、大腸菌細胞内での発現系構築に成功し、ヒトの糖タンパク質生合成の糖キャリアリピドや天然ゴム生合成に関与する重要な酵素の構造と機能の相関を追究する基盤を確立した。
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